科目名 障害児保育演習

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 前期開講 竹澤 清

テーマ
障害のある子の内面理解と働きかけを、実践例から考え、学び合う

科目のねらい
<キーワード>
発達  障害理解
生活  集団
指導

<内容の要約>
実践の基本は子ども理解です。とりわけ、「気になる行動」「問題行動」をどうとらえるかが大事です。私たちはこれまで、「問題行動を発達要求ととらえる」といってきました。
ねがいがありつつも、その願いを“屈折した形で”しか表せない、と考えるのです。けれども、その表れはまさに、その子その子で違います。
子どもの内面理解を、実践の手だてに、どうつなぐといいのか。私が38年間の障害児教育の中で出会った子どもを例として提示します。そこから、ふさわしい子ども理解と働きかけの中で「どの子も発達する」との実感を持ってもらえたら、と願っています。


<学習目標>
障害のある子もない子も、ふさわしい指導の中で、「誰もが発達する」と実感することができる。
子どもを「共感的に理解する」とはどうすることなのかを、実例に即して考えることができる。
他の学生の考えを聞き、自分の考え・世界を広げることができる。

授業のながれ
はじめに―障害児・者の生活の困難と工夫(聴覚障害児の家族の映像から)
〔1〕障害児の実例と働きかけ  @聴覚・知的障害を持つ子どもたちの劇づくり<DVD>―発達の可能性 
A「主体的に動けない」まり子―発達をうながす生活・集団とは  言葉獲得4つの要素
B「動作の遅い」とし子―集団の意義・教育力  障害は“個性”か
C「多動」の正男―指導とはどうすることなのか 親のねがいに応えるために
D「多動」の隼人―“多動”ととらえるのではなく、”好奇心旺盛すぎ”ととらえてみたら 「実践の基本は納得」
E「自閉」の俊作―パニックの激しい俊作が、普通の企業に勤めるようになった 人間の発達の無限の可能性
F“気ままに行動する自然児”昇太―「天敵」が、かけがえのない友に変わるとき 「人間関係の課題は人間関係の中で克服を」
〔2〕ふさわしい働きかけとは @「わかる」とは―「子どもがわかる」「学んだことがわかる」など、「わかること」の意味を、改めて考える
A「多動」の茂―できないことの1つ1つをできさせようとするのではなく、「中心的な課題」に手厚く働きかける
B発達障害の直行―子どもを受けとめるは、どうすることなのか 「甘える力は人間への信頼」
〔2〕社会のありようと障害児 @不就学から今日の障害児の保育・教育―1つ1つの峰を越えて今にいたる歩み
A障害児の就学―何を踏まえて就学するか  「インクルーージョン」の真の意味
〔3〕実践の主体者になるために @実践の原則
A実践の記録の書き方・読み方
〔4〕まとめの感想―(レポート)

準備学習の内容・学ぶ上での注意
@基本的には、事後の学習に気持ちを注いでもらえたらと思います。時間の中で、実例を提示します。実例は、そこから自分の考えを、発展させて考える素材でもあります。
A子どものことを考えることは、人間についての洞察を深めることでもあります。子どもが示すさまざまな姿から、皆さんが、自分自身を振り返る機会になれば、うれしいです。

本科目の関連科目
 

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
30%


40%
30%
@毎回、授業が終わった後、感想を書いてもらいます。
A授業中の発言
B授業全体が終わった後、最後のまとめ的な感想(レポート)
などを加味して評価します。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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