科目名 比較保育・教育学

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 4 後期開講 亀谷 和史

テーマ
各国の教育制度を比較しつつ、保育・教育の本質を深める

科目のねらい
<キーワード>
比較保育(学)  比較教育(学)
発達保障とグローバルな市民性の育成  子どもの権利と学ぶ権利(教育を受ける権利)
近代学校制度の成立と発展

<内容の要約>
 この講義は、西欧(主にフランス、イギリスなど)および東アジア(主に韓国など)の幼児教育制度、学校教育制度を概観し、それぞれの国の制度の特徴を知るとともに、以下の3点を主に深めて基礎的な認識を身につけていきます。すなわち、他の国との制度の比較を通して、日本の保育・幼児教育、学校教育の特色を理解できるようにします。第2に、先進国に共通の教育の課題、途上国共通の教育の課題、など、グローバルな視点から教育の本質、意義を理解し、認識を深めていきます。第3に、グローバル世界のすべての人々・子どもたち(地球市民)にとって、人権と子どもの権利の視点、すなわち民主主義的な教育制度とそこでの成長・発達の全面的保障の視点から、21世紀の教育の課題を考えていきます。偏狭なナショナリズムの教育から脱し、地球市民としてのシティザン・シップ(市民性)を育成する保育・教育の原理・理念の理解を深め、知識を身につけます。


<学習目標>
西欧(主にフランスなど)や東アジア(主に韓国など)などの保育・幼児教育制度、および学校制度の概要を知り、基礎知識を身につける。
外国の教育制度との比較を通して、日本の保育・幼児教育制度、学校制度に関してのより専門的な知識を身につける。
歴史的にも近代学校制度が形成・発展してきた過程と、その変遷の概要に関しての知識を身につける。
幅広い視野から保育者・教育者(教師)としての倫理観・使命観を深め、身につける。

授業のながれ
はじめに――比較保育・教育学で学ぶこと
今日の各国の学校教育制度の概観――年齢(学年)と学校
今日の各国の保育・幼児教育制度の外観――養護と教育の統一
近代学校制度の成立――封建社会・階級社会と生活・教育
近代学校制度の発展@――複線型型から分岐型へ
近代学校制度の発展A――分岐型から単線型へ
現代の教育制度と教育の機会均等――(不)平等の再生産システムと教育
先進国での保育・幼児教育の現代的再評価――EUおよびOECDの公共政策の概要
フランスの保育・幼児教育の概要――「保育学校」を中心に
フランスの学校教育の動向と課題――先進国共通の課題として
イタリアの保育・幼児教育――レッジョ・エミリア市の挑戦
ニュージーランドの保育・幼児教育――「テ・ファリキ」と学びの物語の追究
韓国の保育・幼児教育の概要@――幼保一元化への取り組み
韓国の保育・幼児教育の概要A――早期教育最前線
まとめ――あらためて日本の保育・教育制度と比較して

準備学習の内容・学ぶ上での注意
この講義は、学習内容の要約でも述べたように、西欧(主にフランス、イギリスなど)および東アジア(主に韓国など)の幼児教育制度、学校教育制度を概観し、それぞれの国の制度の特徴を学ぶます。「比較保育・教育」学なので、保育・幼児教育に限定せずに、初等・中等・高等教育としての学校教育制度全般も取り上げ、幅広く学びます。(教職教養としての比較教育学の講義でもあります。)
 他の国との制度の比較を通して、日本の保育・幼児教育、学校教育の特色を理解できるようにします。先進国に共通の教育の課題、途上国共通の教育の課題、など、グローバルな視点から教育の本質、意義を理解し、認識を深め、グローバル世界のすべての人々・子どもたち(地球市民)にとって、人権と子どもの権利の視点、すなわち民主主義的な教育制度とそこでの成長・発達の全面的保障の視点から、21世紀の教育の課題を考えていきます。
 したがって、保育専修の学生だけでなく、学校教育専修の学生にとっても大変有意義です。
 ただし、安易に単位を稼ごうという学生はお断りです。保育学・教育学をさらに専門的に深めていきたい人、インターナショナルな(グローバルな)視野から専門性を深めていきたい人は、受講して下さい。

本科目の関連科目
保育士・教職課程(幼稚園・小学校・中学校)の原理系の科目、制度論の科目

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
0%
10%
0%
80%
10%
 

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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