科目名 障害児心理学

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 後期開講 近藤 直子

テーマ
障害児の抱える発達上の「問題」の背景を理解し、保育・教育の場において障害児の発達を支えるための知識と視点を学ぶ。

科目のねらい
<キーワード>
障害・発達・生活  障害とその特徴
「問題行動」 の発達的理解

<内容の要約>
障害の主なものに関する基礎知識を学びます。そのうえで、障害児も「障害児」である前に、子どもとしての“当り前”の心をもっていることを踏まえます。 “当り前の心”が障害によってどう妨げられる可能性があるのかを学び、特に親や保育士が対応に困る、生活上・行動上の問題について、発生する原因と 対応のあり方について考えます。その際、現在取組まれている療育方法に関しての基礎知識を学び、そのうえで、保育・療育・教育実践において大切にすべきことは何か学び考えます。

<学習目標>
1. 障害児の生活上の 「問題」 の原因と対応のあり方が理解できる。
2.障害児の行動上の 「問題」 の原因と、主な療育方法が理解できる。
3.主な障害についてアウトラインを説明できる。

授業のながれ
1. 障害児心理学の視点
2. 主な障害とその特徴
3. 障害の発見と対応
4. 就学前の取り組み;早期療育・統合保育・そして就学へ
5. 障害児の 「問題行動」 のとらえ方と主な療育方法
6. 障害児の 「問題行動」の発達的理解
7. 障害児の 「生活上の問題」 にとりくむ @食事
8. 障害児の 「生活上の問題」 にとりくむ A 排泄
9. 障害児の 「行動上の問題」 にとりくむ @ こだわり
10. 障害児の 「行動上の問題」 にとりくむ A 多動
11. 障害児の 「行動上の問題」 にとりくむ B 自傷・他傷・パニック
12. コミュニケーションの問題 @ コトバの発達と障害
13. コミュニケーションの問題 A コミュニケーションの発達を支えるとりくみ
14. 障害のある子どもの発達を援助するために @ 生活と活動の組織化
15. 障害のある子どもの発達を援助するために A 子どもたちの発達の場を豊かに

準備学習の内容・学ぶ上での注意
障害の診断基準については 医学関係科目で学ぶ予定ですが、この授業では診断基準のアウトラインを説明します。学習の前に「子どもの発達過程」を復習し、障害の無い子どもの発達をおさえておくこと。近藤直子「続 発達の芽を見つめて」で発達の特徴を把握しておいてください。ビデオを10本ていど上映しますが、部分上映なので興味のある学生は図書館で見てください。障害児に関しての学びなので「自分には関係ない」と興味が持てない学生もいると思います。障害児・者の施設等で働きたいという人に受講して欲しい科目です。ただし、障害のある人が示す「問題」は、実は私たちが人生の過程で示したり、老化と共に示すようになる問題だということを踏まえておいてください。そして、保育所や幼稚園には多くの障害児が入園していることも踏まえておいて下さい。そうした視点で関心がもてる人は履修してください。サークルやボランティアで障害児と関わると理解が進みます。現場で遭遇する問題を基本にして授業を構成しています。なお、特別神学校教諭免許課程の学生は他の授業で学ぶことなので、本科目は履修しないように。

本科目の関連科目
「教育と発達の心理学 」「子どもの保健」「児童家庭福祉論」「家庭支援論」「障害児保育演習」。

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
20%
0%
0%
80%
0%
出欠をとります。期中にミニテストをして基礎知識の復習をします。期末テストでは知的障害に関する基礎知識・知的障害児のための制度・主な療育方法について問うと共に、子どもの示す行動を発達的に理解する視点について記述できるかどうかを問います。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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