科目名 障害者福祉論

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
4 2 前期開講 野崎 泰志

テーマ
障害者福祉を国際的に考える−障害から世界を見る

科目のねらい
<キーワード>
ノーマライゼイション再考−自立とは何であったか  先進国とアジア・アフリカの障害者問題の比較
知的障害・精神障害をめぐる諸問題  異文化に挑む世界のソーシャルワーカー
家族・コミュニティ・国家

<内容の要約>
本学は障害学生が日本で最も多く学ぶ大学であり、 おそらくアジア全域においても随一であろう。 言い換えれば、 本学は障害を通して世界を見ることによって、 私たち自身の生活における障害との関わりを捉え直し、 障害分野の社会開発を通して福祉の国際化を展望するための最良の環境である。 本講義では、 障害の概念及び障害者福祉の理念の歴史的変遷を踏まえ、 障害者に対する施策が医療モデルから社会モデルへ変わってきたことの意義について整理し、 法制度やサービスの体系、 それらを担う組織や専門職のあり方を、 先進国・途上国の事例を通して当事者の自立を中心に論じる。

<学習目標>
・障害に対する考え方が変わり、 世界を見る新しい視点が身につきます。
・障害学生と普通に友達になって、 普通に手助けしたりできるようになります。
・障害学生がたくさんいるこの大学に来て良かった、 と思って卒業することができます。
・自分自身の自立について深く考え、 就職その他の将来設計に取り組めるようになります。
・ミニテストやレポートは添削して返されるので、 文章力がつきます。      (以上は、 これまでの履修者の声です。)

授業のながれ
(1) 第一部 障害をめぐる基本概念 ガイダンス (オンデマンド講義)
(2) 障害という言葉:なし
(3) ノーマライゼイション:第一章3、 第七章
(4) リハビリテーション :第一章4
(5) 自立生活とエンパワーメント:第一章4、 第五章5
(6) 障害の定義の変遷:第二章1、 第二章2、 第二章3
(7) ミニテスト
(8) 第二部国際的動向 障害者福祉の歴史:第三章1、 第四章1
(9) 国際障害者年−完全参加と平等:第五章3
(10) 当事者運動と障害者インターナショナル:第五章3
(11) アジア・アフリカの障害者とCBR:第五章5
(12) アメリカ障害者法 (ADA) と機会の平等:第五章4
(13) スウェーデンの障害者と結果の平等:第五章4
(14) びわこミレニアム・フレームワークとびわこプラス5:第五章3
(15) ミニテスト
(16) 第三部 障害と人権 アルマアタ宣言と CBR マニュアル:第五章5
(17) Joint Position Paper:第五章5
(18) 障害者の機会均等化に関する標準規則:第五章3
(19) 障害者権利条約 (1):第五章1
(20) 障害者権利条約 (2):第五章6
(21) 障害者基本法とネパールの障害者保護福祉法:第一章2、 第四章3
(22) ミニテスト
(23) 第四部 障害のある生活:第二章4、 第十章 内部障害・肢体不自由
(24) 視覚障害・聴覚障害
(25) 精神障害・知的障害
(26) 「べてるの家」 (ビデオ鑑賞)
(27) 第五部 障害と社会 世界のソーシャルワーカー:第九章1
(28) ボランティアと障害者:なし
(29) 障害学―文化としての障害と障害の社会的受容:第五章2
(30) 障害者福祉と国家−障害者自立支援法:第四章2、 第四章4、 第六章、 第八章

準備学習の内容・学ぶ上での注意
社会福祉士国家試験を受験希望の方は、 3 回のミニテストと学年末試験に充分備えて下さい。 模擬テストを兼ねています。 毎回、 授業に関するコメントや質問を書いて出していただき (5 行以上)、 次回の講義の冒頭で質問に答えたり批評したりします。 一人一人手渡しで受け取り、 名前と顔を覚えますから、 私語をする者にはイエローカードを出します。 任意レポートのために、 障害者のためのボランティアなどを体験することを推奨します。 自分の考察や意見のない小論文やレポートは即 0 点にしますが、 再提出を認め努力点を出します。  この授業は私語はありませんので集中して学べます。 ミニテストと期末試験の平均点はだいたい 60%程度で正規分布します。 ミニテストの成績分布は毎回公開します。 出席をがんばるか任意レポートを出すかしないと A は取れませんが、 今までの例では大半の履修者が皆勤賞を取ったり任意レポートを提出したりして A を得ています。 ついていくのはきつい授業ですが努力は報われます。 はじめは難しい言葉も出て来ますが、 がんばって出席していればだんだん全体が分かるようになって面白くなります。 終わった時の達成感を約束します。注意:テキスト B はテキスト A の補助教材であり、 両方をセットで使用する。

本科目の関連科目
「国際福祉論」 「地域福祉論」 「国際人権法」

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
30%
0%
0%
30%
40%
0

テキスト
■テキストを使用する
□レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
<著者>成清美治・伊藤葉子・青木聖久編 <テキスト名>新版障害者福祉 <出版社>学文社
<著者>野崎泰志 <テキスト名>障害者福祉論学習指導書 <出版社>日本福祉大学通信教育部



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