科目名 地域福祉論U

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 後期開講 平野 隆之

テーマ
地域福祉の現実とその動態性を重視し、実践と政策の両面からその推進の方法を明らかにする。

科目のねらい
<キーワード>
地域福祉の推進  地域福祉計画
地域福祉の援助機関  当事者組織
地域福祉プログラム

<内容の要約>
テキストで用いる「地域福祉の展開」は、これまでの「地域福祉論」の内容と比較して、動態性を重視し、より実践的、より政策的な内容を加味する講義となる。講義の体系としては、地域福祉を推進する主体に応じて構成し、市町村、都道府県、専門職、当事者・住民、研究者という順に触れている。地域福祉の展開に必要となる援助方法・政策について、具体的で先駆的な事例を取り入れながら紹介する。

<学習目標>
2000年の社会福祉法(第4条地域福祉の推進」の導入)以降の地域福祉の動向を中心に学ぶ。
地域福祉の推進主体別にその取り組みの方法を比較にながら学ぶ。
地域福祉の研究成果は実践の積み上げの上に形成されている点を理解し、実践のもつ先駆性を解釈するための能力を身につける。

授業のながれ
「地域福祉の展開」入門:これまでの「地域福祉論」の講義とどこが違うのか、本講義の構成を紹介するとともに、地域福祉の展開における中心的なテーマを解説する。
市町村と地域福祉計画:市町村が地域福祉計画を用いて、どのように地域福祉の推進を図るのかについて概説する。
地域福祉計画という「現場」:行政と地域住民の協働に焦点をあて、地域福祉計画策定とそれにもとづく施策化と地域福祉活動を紹介する。
都道府県による「共生型」プログラムの開発:対象別の福祉ではなく、共生型の福祉を目指すプログラムの開発を紹介する。
中山間地域からみた地域福祉の展開:中山間地域を取り上げ、必要となる地域福祉の支援に取り組む都道府県の模索を紹介する。
大都市における地域福祉の推進基盤:大都市をフィールドにして、地域福祉の推進基盤の政策的支援を学ぶ。
小地域福祉活動の展開と専門職支援:地域をどの範囲でとらえ、システム化するのか。それには重層的な生活圏域の検討が必要である。
ボランティア・NPO活動の展開:ボランティア・市民活動の変化や支援のあり方について検討する。
地域福祉の展開と福祉教育による支援:地域の福祉課題を知り、それを解決していく方法を検討する過程は、住民にとって福祉学習である。
当事者組織活動と地域福祉の推進−80年代:介護者家族の会の活動を素材にしながら、当事者組織を核とした地域福祉の方法を紹介する。
障害者運動と地域福祉の展開 -90年代:障害者の運動を紹介するとともに、ノーマライゼーションの日本における普及の状況について触れる。
社会的排除と地域福祉の課題−2000年代:新たな問題として、社会的排除を取り上げ、社会的包摂としての地域福祉の課題を整理する。
日本の地域福祉の独自性−韓国との比較:日本の地域福祉の独自性を韓国での地域社会福祉の取り組みと比較しながら明確にする。
これまでの講義のまとめ:13回の講義のまとめとともに、より深く地域福祉を学びたい人のために、学習のガイダンスを行う。
「地域福祉の理論と方法」の学習課題:国家試験問題を素材に、学習課題を普及する。

準備学習の内容・学ぶ上での注意
2年生において学んだ地域福祉論を復習しておくこと。とくにテキストである『コミュニティとソーシャルワーク』を再読しておくように。テキスト1、2は必ず持参すること。

本科目の関連科目
 

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
15%
0%
0%
70%
15%
講義中の発言(その他)を成績評価上、考慮する。

テキスト
■テキストを使用する
□レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
<著者>平野隆之・原田正樹 <テキスト名>地域福祉の展開 <出版社>放送大学教育振興会
<著者>平野隆之・宮城孝・山口稔 <テキスト名>コミュニティとソーシャルワーク <出版社>有斐閣



(C) Copyright 2012 Nihon Fukushi University. all rights reserved.
本ホームページからの転載を禁じます。