科目名 開発人類学

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 後期開講 小國 和子

テーマ
開発現象を異文化理解の観点から捉え、よりよい開発援助実践とはどうあるべきかについて検討する。

科目のねらい
<キーワード>
indigenous knowledge (地域固有の知識)  アクター分析
プロセス・ドキュメンテーション  開発における「参加」

<内容の要約>
開発人類学とは、社会開発に関わる現象を文化人類学の立場から検討し、ローカルな文脈において適切な開発の実践に向けて提案する学問で、人類学的知見の応用ともいわれる。本講義では、1年次該当科目「異文化理解」で学んだ「当たり前を相対化するまなざし」を踏まえながら、開発援助を文化論的にとらえていくための理論的な学習と具体的な事例考察を行う。


<学習目標>
現在の途上国援助の実態や貧困とは何かについて、一元的な理解にとどまらず、当事者をはじめとする様々な関係者の主観に立って検討する姿勢を身につけることができる。
数値化できない人々の変化のプロセスを叙述的に考察していく方法論について事例を通じて学ぶことができる。

授業のながれ
イントロダクション
開発人類学が生まれた背景:植民地主義・エスノセントリズム・開発主義そして参加型開発
開発人類学の問題意識:人が「貧しい」とはどういうことか、多文化における幸福について考える。
開発に人類学を「役立てる」とは:なにはともあれ、「いま」を少しでもよくしたい。
開発援助と人類学:計画編
開発援助と人類学:実施プロセス編
開発援助と人類学:評価編
日本における開発人類学実践のながれと事例紹介
学生による事例考察発表
学生による事例考察発表
学生による事例考察発表
学生による事例考察発表
明日への挑戦(ゲスト講義)
明日への挑戦(担当教員の場合)
まとめ

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
本講義では、前半では教員からの情報提供を中心としますが、後半は各自関心のある国やテーマの事例に関する文献をとりあげて検討、報告することになります。日頃から、開発援助や異文化理解に対する関心を高め、アンテナをはって情報収集に努めておいてください。
また、講義参加(出席することはもちろんのこと、議論に参加するということ)重視ですので、受け身ではなく、積極的な発言を期待します。

本科目の関連科目
本講義は、異文化理解の知識を生かして開発問題を考えることに主眼を置くため、一般的な文化人類学の考え方を学ぶ1年次該当科目「異文化理解」の受講経験者であることが望ましい。もしも「異文化理解」を未受講の場合は、同時並行で「異文化理解」の受講あるいは聴講を奨励する。

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
60%


40%

本講義の評価は、授業中の小レポート、発表課題および定期試験の3点を通じて行う。
ただし、ほぼ毎回の小レポートの提出および後半に予定している事例課題の発表をきちんと行うことにより重点をおく。

テキスト
■テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
<著者>リオール・ノラン <テキスト名>開発人類学 基本と実践 <出版社>古今書院



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