科目名 国際福祉論

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 後期開講 野崎 泰志

テーマ
福祉市民として世界に通用する為に、 福祉の原点から考える

科目のねらい
<キーワード>
戦略としての福祉  異文化間ソーシャルワーク
障害と開発/女性と開発/宗教と開発  人間福祉/福祉市民
アジア/戦争/歴史認識問題

<内容の要約>
福祉の国際化が、 社会開発・人間開発の深化に伴って先進国側からの開発パラダイムの中で語られ、 一方、 自由貿易の名の下に、 途上国側から医療・福祉人材が先進国に流れ、 途上国の保健・医療・福祉の諸問題を一層深刻化させている。 こうした中で、 単に領域としての福祉から見るのでなく、 人間の安全保障を根源的に問い直す 「戦略としての福祉」 という新たな構想から、 市民による国際協力の在り方を考え直してみたい。 日本の優れた福祉人材が、 国家の枠を越えて行動してゆく新たな時代こそ、 人づくりによる真の国際貢献の時代となろう。

<学習目標>
・福祉を通して、 あるべき将来社会のビジョンを考える力。
・アジアの異文化社会の人々とつきあうための基本的素養としての歴史認識。
・障害/女性/宗教などの視点から開発を捉え直す力。
・福祉市民として国際協力に踏み出すための心構え。

授業のながれ
第一部 国際福祉の論理
(1) 福祉の起源とボランティア−祈り・連帯の原型
(2) 戦略としての福祉−戦争と福祉=War-fare State vs Wel-fare State
(3) 福祉の政治学−自由と平等=機会の平等か結果の平等か
第二部 国際福祉と歴史認識
(4) 戦時下の知識人−フィリピンにおける三木清
(5) 戦時下の性暴力− 「従軍慰安婦」・コソボ
(6) 核時代の人間福祉−アジアの被爆者とチェルノブイリ原発事故
(7) ミニテスト
第三部 国際福祉と異文化
(8) 難民・移民・不法滞在−消滅する家族
(9) 自由貿易と医療・福祉人材の国際移動
(10) 開発と宗教−グティ=ネパールにおける伝統的福祉組織
第四部 国際福祉のアプローチ
(11) 障害者と開発−Community Based Rehabilitation の現在
(12) 女性と開発−Domestic Violence と構造的貧困
(13) 社会疫学と開発−包括的国際保健へ向けて
(14) エコ・ソーシャルワーク−コミュニティの崩壊と再生
(15) 終わりに−福祉市民として生きる、 NGO 的在り方の勧め

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
学習生活上の努力を評価します。 出席 1 回につき 1 点、 全出席は 5 点追加。 任意のレポートも歓迎します。 テストやレポートは添削して返却しますので、 書き直してくれば追加点。 レポートやテストは平均で 60 点くらいでほぼ正規分布します。 従って、 出席や任意レポートを頑張れば A になります。 逆に私語などの迷惑行為で単位認定しないこともあります。 出席カードは一人一人受け取り、 顔と名前を覚える努力をします。

本科目の関連科目
「障害者福祉論」 「地域福祉論」 「国際協力論」 「開発学概論」

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
20%
30%
0%
50%
15%
 

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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