日本福祉大学 国際福祉開発学部

異文化理解

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2
1
半期
小 國 和 子

テ|マ 他文化を学び、 自文化を知る。 「常識」 を客観的にみる考察力を養い、 国際人にもとめられる柔軟性を身につける

科目のねらい
【キーワード】 「普通」 という特殊 伝統は変化する わたしは誰か
<内容の要約>
 本講義では、 文化人類学における基本的な考え方である文化相対主義等を基盤におきつつ、 「文化とは何か」 について理解を深めることを目的とする。 日常的で身近なエピソードを事例にとりあげながら、 個人を取り巻く社会関係のひろがりの中でどのように 「当たり前」 感覚が生まれてくるのかを学ぶと同時に、 未知で異質にみえる世界各国の 「特殊な文化」 を身近に感じる視聴覚教材や演習を取り入れ、 学生が積極的に参加できる講義運営を行う。
<学習目標>
・文化の多様性を尊重するための具体的な姿勢と視点を獲得できる。
・国際社会においてコミュニケーションの土台となる 「他者への理解」 力を深める。

授業のながれ
1. イントロダクション
2. 文化のなりたちと捉え方
3. 方法論としてのフィールドワーク
4. 衣・食・住の文化
5. 個人、 家族、 社会
6. 性別役割 (セックスとジェンダー)
7. 贈与と交換
8. 中間まとめ
9. 宗教・民族・国家
10. 歴史の中に身を置くということ
11. 健康であること・病むということ
12. 「幸せ」 考−−−豊かな社会とは
13. 「幸せ」 考−−−ケーススタディ
14. 差異を生きる時代の 「自分探し」
15. 最終試験

1. 授業の概要説明と進め方。 課題と評価について。
2. 文化人類学とは。 文化相対主義。 伝統の再創造。
3. 参与観察。 ラポール。 体験と観察。
4. 日常的な 「豊かさ」 観の背景にあるものとは何か。
5. 家族の多様性。 制度としての家族と社会的な実践。
6. 日本の 「常識」 を客観視するケーススタディ紹介。
7. モノの社会的な価値と経済について。
8. 基本的なものの見方の整理。 中間レポート作成。
9. 社会的なアイデンティティの相対性。 越境する人々。
10. 文化の可変的な捉え方を学ぶ。
11. 医療人類学アプローチ。 死生観、 文化的なヘルスケア等。
12. 開発人類学アプローチの紹介。
13. パパラギを読む他。
14. 演習。 レポート作成。
15. 試験の形態は受講人数に応じて決定される。

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
・本講義は、 受け身で知識を得るためのものではなく、 自ら考える機会である。 テキストに正解があるとは限らない。 受講生は積極的に身近な事例を検討し、 小レポート作成を通じて意見交換に参加すること。
・出席点 (小レポート提出) が基準に満たないものは成績評価の対象とならない。
<本科目の関連科目>

 「開発人類学 (3 年次)」

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
60%


40%

小レポート:講義毎に課題を出す (回数は講義の進捗によるため未定)。
定 期 試 験:最終講義日に実施。

テキスト □ テキストを使用する
■ レジュメを使用する
□ 未定 (最初の授業で指示する)
 授業では基本的にレジュメあるいは視聴覚教材を用いるが、 予習・復習用として波平恵美子 『暮らしの中の文化人類学 (平成版)』 (1999 年、 出窓社) を入手しておくこと。 また、 最終試験にむけた課題図書として 『パパラギ』 (1981 年、 立風書房) 他を予定。 詳細は開講時に示すが、 異文化理解を学ぶわかりやすい読み物として一読を勧める。



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