日本福祉大学 経済学部

アジア経済論

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2
3
後期
陳   麗 華

テ | マ 21 世紀のアジア経済

講義のねらい
 アジアは、 日本を除くと 25 の国・地域 (旧ソ連に属していた中央アジアは除く) から構成された。 面積は約 2,000 万平方キロメートルで世界の陸地面積の約 15%に相当し、 人口は約 34 億人で世界人口の 6 割近くに達する。 アジアの国々は、 人種、 民族、 言語、 宗教、 気候風土において多種多様であり、 経済的な面では、 世界 40 以上に及ぶ国や地域の中で先進国は日本とイスラエルの2ヶ国のみ限られ、 シンガポール、 韓国、 台湾、 香港4つの NIEsと、 マレーシア、 フィリピン、 インドネシア、 タイの ASEAN の国々がこれに続く高度成長区域とされる。 その一方で、 アフガニスタン、 モンゴル、 ラオス、 ネパール、 バングラデシュなどの低発展途上国も散在する。 順調に経済成長を続けるインドと中国は世界的巨大市場となり、 旧ソ連から独立した中央アジア諸国や石油資源に恵まれる中近東諸国も、 さまざまな政策や計画のもとに、 経済発展を模索している。
 しかし、 過去 10 年ほどの間、 アジア経済に対する楽観的と悲観的な見方の間を大きく揺れ動いてきた。 1997 年 7 月に、 タイ・バーツ切り下げに端を発するアジア通貨危機が発生し、 アジア諸国が抱える構造問題が一気に顕在化した。 2001 年に入ってからの情報技術 (IT) バブルの崩壊、 同年 9 月の米国同時多発テロの影響による景気の落ち込みとその後の急速な回復、 アジア経済に対する評価は大きく変わった。
 21 世紀のアジアの多くの国は貧困、 宗教対立、 民主主義の定着、 政治参加など様々な問題を抱えて、 発展途上国の経済状況から脱出が出来るかどうか疑問を残している。
 本講義の目的は、 学生たちにアジア人としてアジアの経済状況についての理解を深め、 さらにその興味と関心を持つことにある。

講義のながれ
1−3 アジア各国の経済概況
4   北東アジアの経済について
5−6 NIEs と ASEAN
7−9 中国の経済とアジア
10−11 日本の経済とアジア
12   まとめ

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 講義の内容は広いと思うが、 学生が積極的に参加することを期待している。

成績評価の方法
 レポートとテストにより、 成績評価する。

テキスト 最初の授業で発表する。



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