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科目名 教育学T 時 限
集中

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2
2
集 中
柿 沼   肇

テ | マ 教育とは何か    現代の学校と子ども・青年の発達をめぐる諸問題

講義の概要・ねらい
 人間は、 それぞれの歴史的・社会的文化状況の中でさまざまな影響を受けながら発達する。 そのような人間に対して、 人類が蓄積した文化遺産を使って目的意識的・系統的に働きかけ、 その発達可能性を一つひとつ切り拓き、 促進する営みが教育と呼ばれるものである。 そしてそのための専門機関として生み出されたのが 「学校」 という教育機関であった。
 ところでその教育は、 とりわけ学校教育は、 周知のように現在大変 「混迷」 し 「危機」 的状況にある。 「子どもたち・若者たちの豊かな成長・発達を保証する場となり得ていない」 という不満や批判はあちこちから聞こえてくる。 確かに学校は今新たな問い直しが必要な時期に来ている。
 本年度の講義は、 こういった状況認識に立って、 現在の学校と教職員、 そして子どもたち・若者たちの現実の姿を見つめ直し、 改めて 「教育とは何か」 「学校とは何か」 そしてそのあるべき姿はどうなのか、 などといった問題に迫ってみることにしたい。 現象の表面をいじくりまわして 「嘆き・悲しむ」 のではなく、 事柄の本質に少しでも迫っていけるよう心がけるつもりでいる。

講義のながれ
1.はじめに
@本年度講義の 「テーマ」 とねらい
A偏見・固定観念からの脱却
科学的認識の獲得をめざして
2.子ども・青年のおかれている基本的問題状況
3.教育とは何か    人間の特性と教育の定義化
4.学校と子ども・青年をめぐる諸問題
@学校教育の広がり・普及と反面での 「貧困」
A子ども・青年の人格発達と矛盾の顕在化 (非行・校内暴力、 家庭内暴力、 「いじめ」 など)
B学力の問題    「低学力」 と 「学力の歪み」  
C 「学級崩壊」 「学校崩壊」
D 「学校忌避」 (学校嫌い、 登校拒否、 中退) と青少年の 「自殺」
5.学校の管理・運営と教育行政
6.学校 「再生」、 教育改善のための努力と課題
@国民の教育要求と教育運動
A 「能力主義」 「競争・序列主義」 の払拭
B 「管理主義教育」 の克服
C 教育行政の民主化と学校・職場づくり
7.教育改革の展望    改めて 「教育とは何か」 「学校とは何か」

学習上の留意点
 時間があれば、 ビデオ 『学校』 (山田洋二監督) の活用など授業方法に色々と工夫を加える努力をしたいと思っている。 授業に対する批判、 要望などの積極的な提起を期待する。

成績評価の方法
 筆記試験あるいはレポートによる評価を中心に、 平常点等を加味して行う。 なお、 詳しいことについては授業中に話す予定である。

使用テキスト
 使用しない。 参考文献等必要があれば、 講義中に紹介する。



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