日本福祉大学 福祉経営学部

居住福祉と都市開発

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2
2
後期
吉 村 輝 彦

テ | マ 居住福祉の観点から開発のあり方を考える

講義のねらい
 居住福祉や地域開発の枠組みに関わる基本概念を踏まえ、 都市地域社会の問題について分析・把握する。 実際に地域に関わる具体的問題を事例として取り上げ、 問題分析の能力を養うと共に、 ミクロ・マクロのレベルで活用される問題解決の方法について理解を深める。 諸君の積極的な参加をもとにする演習的な講義としたい。
 「福祉」 「居住福祉」 「人間居住」 などの概念の多様性を理解し、 そこから都市計画や地域開発のあり方を構想するとともに、 実際に日本の都市計画・地域開発の実態を見ていく。
 課題導入のための講義は行うが、 適宜配布する資料や文献、 また、 開発現場のビデオをもとに、 学生諸君のグループ討論、 発表ならびに議論を主体にする。

講義のながれ
 「講義のねらい」 にある通り演習主体なので、 以下の各項目は、 講義内容というよりは、 様々な開発事例についてみなさんが議論する際のポイントと考えてほしい。 大まかな解説は、 ほぼこの順に沿って行う。
1. 居住福祉の概念
2. ケイパビリティと人間開発
3. 人間居住に関わる世界的動向
4. 国際地域開発と居住、 人間の安全保障
5. 住民参加と支援的政策環境の形成
6. 地域開発と近代都市計画
7. 都市計画の仕組み
8. 居住福祉と都市開発の現場
9. まちを育んでいくこと

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 可能な範囲で演習形式により授業を進めます。 つまり必ず討論、 議論、 発表する機会があります。 その意味で、 問題意識を持って参加することが求められます。 日頃から新聞記事やインターネット等で今何がおこっているかについて興味を持つこと。 そのことで、 関心度が高まり、 学習意欲が持てるようになります。
 授業外で、 文献レビュー、 インターネット検索、 現場へのフィールドワーク、 グループ討論の実施、 そして、 発表の準備が求められます。

成績評価の方法
 日常の学習の積極性 (課題についての発表と、 グループ討論、 発表、 議論への参加) と最終レポートの内容とを合わせて評価する。 (概ね、 出席点 30 点、 学習の積極性 30 点、 レポート 40 点)

テキスト 「使用しない」。 適宜レジュメを使用する (参考文献は別途参照のこと)
【主要参考文献】ホルへ・アンソレーナ他 (1992) 「スラムの環境・開発・生活誌」 明石書店
        穂坂光彦 (1994) 「アジアの街 わたしの住まい」 明石書店
        岩崎駿介他 (1995) 「人間居住キーワード事典」 中央法規
        大本圭野・戒能通厚編 (1996) 「講座 現代居住1 歴史と思想」 東京大学出版会
        内田勝一・平山洋介編 (1996) 「講座 現代居住5 世界の居住運動」 東京大学出版会
        早川和男 (1997) 「居住福祉」 岩波書店
        佐藤滋編 (1999) 「まちづくりの科学」 鹿島出版会
        早川和男・野口定久・武川正吾 (2002) 「居住福祉学と人間」 三五館
        日本住宅会議編 (2002) 「住宅白書 2000〜21 世紀の扉をひらく」 ドメス出版



(C) Copyright 2005 Nihon Fukushi University. all rights reserved.
本ホームページからの転載を禁じます。