日本福祉大学 福祉経営学部

開発経済学

単位数 学年配当 開講形態 教員名
4
2
後期 (週 2 回)
今 井 正 幸

テ | マ 途上国はどのようにして発展するのだろうか

講義のねらい
 世界で大多数を占めている開発途上国はこの 50 年間に発展を遂げ、 現在では様々な発展の段階にあります。 この講義では途上国における先進国との関係を、 貿易・援助・外国直接投資の三要素を通して、 特に日本と関係の深いアジアに焦点を絞って実績を追い、 理論を検証することを試みます。
 この三要素による三位一体の開発論は私が 30 年前に開発経済学で確立したものを、 時代の推移に従って修正を加えてきたものです。 開発途上国で国際的に現在最も関心の高い研究分野は、 外国直接投資と地域経済統合であることを 2001 年のフランス留学で知りました。 最新の知識を紹介しながら皆さんと一緒に課題を考えていくことにしましょう。

講義のながれ
第 1 部 開発経済学の基礎
  1. 日本における開発経済学
  2. 開発経済学の系譜
  3. 途上国の経済発展の要素
第 2 部 日本の援助対象国の発展と貿易関係
  1. 援助対象国の経済発展
  2. 対象国と日本の貿易関係
  3. 経済発展における貿易の役割
第 3 部 日本の途上国への外国直接投資
  1. 日本の外国直接投資の受入国
  2. 受入国の発展に果たす投資の役割
  3. 付随する諸問題
第 4 部 経済発展評価と開発のパラダイム
  1. 開発を考え直そう (アフリカ)
  2. 経済発展評価−東アジアの奇跡−
  3. 国際経済システムの矛盾
   −アジアの金融・経済危機−
  4. 移行経済論
  5. 貿易・援助・投資の相関関係と地域経済統合

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
 講義には流れがあり、 全体として纏まるようにしてある。 途中で欠席すると次が理解できず面白くなくなるので欠席しないこと。 また欠席した時は簡単にでも復習するように。 教室内外での質疑応答を歓迎する。

成績評価の方法
 年度末にテストを行い、 それにより評価する。
 月 1 回程度のアンケートにより出席状況を査定し、 評価に加味する。

テキスト テキスト
 今井正幸  『入門 国際開発金融』 (亜紀書房 2001.3)
参考文献
 今井正幸他 『移行経済諸国の理想と現実』 (彩流社 2003. 5)
 渡辺利夫  『開発経済学入門』 (東洋経済新報社 2001.5)



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