日本福祉大学 経済学部

法 律 学

単位数 学年配当 開講形態 教員名
4
2
前期 (週 2 回)
岩 田 公 雄

テ | マ 法的に考えることを学ぶ −民事責任と刑事責任−

講義のねらい
 「法律?」 と尋ねると、 「難しい」 「知っていると損をしない」 という答えが、 よく返ってきます。 なるほど、 ちょっとした法律の知識がないために、 窮地に陥ってしまうこともあるでしょう。
 そこで、 特に、 違法な行為によって他人に与えた損害を賠償する責任 (損害賠償責任) としての民事責任と、 違法な行為によって社会の秩序を乱したことへの制裁 (刑罰) としての刑事責任とを取り上げ、 所有権、 契約、 不法行為、 犯罪 (例えば、 殺人、 窃盗、 放火、 公務執行妨害) および刑罰 (例えば、 死刑、 懲役、 罰金) などの重要な法的概念について、 講義します。
 この中で、 法的責任の有無について自ら判断し得ることを知り、 もって、 法的に考えることを学んで下さい。

講義のながれ
1 (概説@) 講義案内 (概説と受講ルール)
2 (概説A) 市民革命と法
3 (民法@) 民法における 「人」 (自然人と法人)
4 (刑法@) 刑法における人間像 (刑法理論)
5 (民法A) 民法における 「物」
6 (刑法A) 罪刑法定主義 (法律なければ犯罪なし、 法律なければ刑罰なし)
7 (民法B) 民法における 「人」 と 「物」 の関係 (「所有権」)
8 (刑法B) 犯罪@ (構成要件該当性)
9 (民法C) 民法における 「人」 と 「人」 の関係@ (売買型 「契約」)
10 (刑法C) 犯罪A (違法性)
11 (民法D) 民法における 「人」 と 「人」 の関係A (貸借型 「契約」)
12 (刑法D) 犯罪B (有責性)
13 (民法E) 民法における 「人」 と 「人」 の関係B (労務供給型 「契約」)
14 (刑法E) 犯罪C (未遂と共犯、 罪数)
15 (民法F) 民法における 「人」 と 「人」 の関係C (一般の 「不法行為」)
16 (刑法F) 刑罰と保安処分
17 (民法G) 民法における 「人」 と 「人」 の関係D (特殊の 「不法行為」)
18 (刑法G) 個人的法益に対する罪
19 (民法H) 民事責任@ (契約違反としての損害賠償責任)
20 (刑法H) 社会的法益に対する罪
21 (民法I) 民事責任A (不法行為責任としての損害賠償責任)
22 (刑法I) 国家的法益に対する罪
23 (民法J) 民事裁判手続
24 (刑法J) 刑事裁判手続

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
@ 何故そうなるのかを、 記憶するのではなく、 その根拠から論理的に考えること (これが 「法的に考えること」 を会得する秘訣です)。
A 考えるときには、 必ず六法を読むこと。
B 分からなければ、 何でも質問すること。

成績評価の方法
 中間試験 (20 点)  期末試験 (80 点)

テキスト 青山善充・菅野和夫 (編) 「ポケット六法 平成 16 年版」 (有斐閣)
【備考】:テキストについて補足 毎回 「法律学講義案」 をプリントして配付する。



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