日本福祉大学 経済学部

法と人権

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2 1 後期 野 村   晃

テ|マ  

講義のねらい
 「法と人権」 というと、 何か堅苦しい、 難しそうだといったイメージがあるかも知れませんが、 そういったマイナス・イメージを捨てて取り組んでください。 多くの人が日常的に、 「自由」 を主張し、 「幸福」 を追求し、 「生命・身体の安全」 に気を配っています。 そうした日常の暮らしと深い関わりのあるところから、 「人権」 について 「最大限の尊重を必要とする」 ことや、 人権の保障は 「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」 であって、 「過去幾多の試練に堪えてきた」 ことを学び、 現代社会の人権についての理解を深めてもらいます。 講義は前半と後半に分け、 後半では判例解説も鋭意取り入れます。

講義のながれ
前 期
1 国際的人権保障
 国際的人権保障の成立過程 (人権思想の発達→現状) と日本への影響ないし日本での具体化について考察します。
a) 世界人権宣言、 b) 国際人権規約 (A 規約・B 規約)、 c) 人種差別撤廃条約、 d) 女性差別撤廃条約、 e) 児童の権利条約などを取り上げます。
2 日本国憲法の基本的人権保障
 基本的人権の体系や意味・内容について解説し、 人権の基礎理論として今日的に大事な、 a) 個人の尊重、 b) 自己決定・自己責任、 c) 権利と義務の関係などについて検討します。

後 期
3 新しい人権の現状
 例えば、 a) プライバシーの権利、 b) 知る権利、 c) アクセス権、 d) 環境権、 健康権などについての国際比較、 あるいは判例評釈をベースに解明します。
4 人権侵害と救済の仕組
 主な人権侵害や差別、 例えば、 a) 子供の人権と児童虐待、 b) 障害者の人権と差別、 c) 外国籍市民の人権侵害、 d) 同性愛者の人権侵害、 e) 雇用における性差別、 f) 刑事拘禁施設における人権侵害、 などに関して国際的視点からの比較検討を加え、 救済制度をめぐる課題についても考察します。

学ぶ上での注意・担当教員からの希望
@ 分かりやすい 「レジメ」 を配布します。
A 講義終了後、 毎回、 質問の時間を保証します。
B 講義の始めに、 前回の復習をします。
このような流れを理解した上で、 出席してほしい。

成績評価の方法
 出席状況と筆記試験により評価します。

テキスト 「法学セミナー」、 「法学教室」、 「判例タイムス」 など (図書館 2 階にある) を随時紹介します。



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