日本福祉大学 社会福祉学部

精神保健福祉論

単位数学年配当開講形態教員名
43通年池 末 美穂子

テ|マ精神障害者福祉を担う精神科ソーシャルワーカー (精神保健福祉士) の実践と課題

講義のねらい
 2002 年は精神障害者の福祉施策が市町村主体で本格的に開始される歴史の転換期である。 その背景にある法改正や施策の変化を知ると同時に、 精神障害者福祉が遅れた理由を明確にする。 個々にとっての 「病気」 と 「障害」 の関係から精神障害の特性を学び、 個々に生じる 「生活問題」 をとらえ、 福祉施策の必要性を理解する。 その福祉施策を促進し拡大する責任を担って登場した 「精神保健福祉士」 の役割と専門性を考える。 精神障害者の医療 (リハビリテーション)・保健・福祉の現状を把握し、 社会福祉基礎構造改革の動向をとらえ、 精神障害者にとっての課題を整理する。 以上を通して精神科ソーシャルワーカーの視点と期待されている実践と課題 (当面・中長期的) への理解を深める。

講義のながれ
前期
1. オリエンテーション
2. 「精神障害」 への理解と概念の整理
3. 障害者福祉の歴史における精神障害者福祉の特徴
4. 「精神保健福祉法」 の歴史と背景
5. 精神障害者の医療 (リハビリテーション)・保健・福祉の現状と課題
6. 「精神保健福祉士法」 誕生の背景と意義
後期
1. 精神保健福祉士の視点・専門性・役割
2. 市町村主体の福祉施策への転換と全国的動向
3. 社会復帰施設など精神保健福祉施策の現状と課題
4. 相談援助活動の実際と他専門職との連携
5. 精神障害者と社会保障制度
6. 精神保健福祉士に期待されるものは何か?

学習条件・履修上求められるもの
 刻々と変化している精神障害者福祉の動向や 「病気」 「障害」 及び 「生活問題」 の実情を、 可能な限り先輩や当事者のゲスト講師を通して現実に密着しながら見ていきたい。 受講生にも医療・リハビリテーション・保健との関係において 「福祉」 をとらえる問題意識をもってほしい。

成績評価
 時々の小論文と学年末の試験での評価。

テキスト改訂:精神保健福祉士養成セミナー編集委員会編 『精神保健福祉論』 (第 4 巻) へるす出版



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