日本福祉大学 社会福祉学部

精神保健学

単位数学年配当開講形態教員名
23後期水 野 信 義

テ|マ心の健康づくりと精神障害をもった人への支援

講義のねらい
 心の健康は体の健康ほど確立された定義や方法論がありません。 したがって精神保健学は独自の方法もありますが、 精神医学や臨床心理学なども援用しながら、 心の健康を保持し、 職場や学校などで発生予防活動を行い、 精神障害をもった人の社会復帰・再発予防を地域で援助するための実践的な学問といえます。 また精神健康に影響を与える大災害や犯罪被害、 異文化体験などについても研究し、 対応を考えるのも精神保健学の役割です。
 講義ではまず、 精神の健康について考え、 精神保健学の考え方を学び、 ライフサイクルにおける精神保健、 社会の現場での精神保健、 ついで個別課題を取り上げ、 世界の潮流について学びます。
 レジュメ集を使用しますが、 テーマが多いので適宜選択しながら講義を進める予定です。

講義のながれ
( 1 回の講義で 2、 3 テーマずつ進む予定、 日程の詳細は授業開始時に提示します)
T. 精神保健学総論 (1−2 週)
  A. 精神保健学とは
  B. 精神の健康とは?
  C. ストレスとその管理法
  D. 心のバランスを考える
      −欲求不満と防衛機制−
U. 生涯発達段階と精神保健 (3−4 週)
  A. 胎児期および乳幼児期
  B. 児童期
  C. 青年期
  D. 成人期
  E. 老年期
V. 社会と精神保健 (5−6 週)
  A. 家庭の精神保健
  B. 学校精神保健
  C. 職場のメンタルヘルス
W. 精神保健の個別課題 (6−7 週)
  A. セクシュアリティをめぐって
  B. 死とターミナルケア
  C. 自殺とその予防
  D. 医療と精神保健
  E. 社会福祉と精神保健
  F. 大災害と心の救援
  G. 多文化交流と精神保健
  H. 犯罪・非行と被害者の精神保健
  I. マインドコントロールと精神保健
  J. 一般社会と精神保健
X. 精神保健福祉の課題 (8−9 週)
  A. アルコール依存および薬物その他の依存
  B. 老年期痴呆症へのとり組み
  C. 精神障害をもつ人への支援
Y. 地域精神保健と精神保健政策について (10−11 週)
  A. 精神保健の歴史
  B. 国の施策について
  C. 地域保健体制について
  D. 地域精神保健の課題と方法
Z. 世界の精神保健 (11−12 週)
  A. 世界の精神保健福祉のながれ
  B. 各国の精神保健サービス
[. 精神保健の方法論 (12 週)
  A. 学問・技術の方法論
  B. 精神保健学調査
  C. 精神健康の保持・増進のために

学習条件・履修上求められるもの
 精神医学T・U、 精神科リハビリテーション学、 精神保健福祉論、 臨床心理学など関連した科目を並行して履修し、 総合的理解を図るようにして下さい。

成績評価
 成績評価は学期末試験 (80 点) およびレポート (20 点) で行います。 また小テストを 2 回おこなって学習進度をみますので、 最低 1 回は受けてください。

テキスト水野信義 『精神保健学レジュメ集』
(生協で実費販売)



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