日本福祉大学 社会福祉学部

障害者コミュニケーション (保)

単位数学年配当開講形態教員名
21後期斎 藤 文 夫

テ|マ 

講義のねらい
 人間は高度に社会的な存在であり、 本来的に他者とのコミュニケーションを希求する存在だと言われます。 人は一生涯発達しつづけますが、 コミュニケーション能力もまた生涯にわたって巧みさ豊かさを増していきます。 しかし、 聴覚や視覚、 発声器官などの身体や認知機能に障害 (機能不全) がある場合、 コミュニケーションが阻害され、 教育の場からも排除されてきました。 そのため人間的諸能力を十分発達させることが出来ず、 また、 社会の一員として生活することを著しく制限される社会的不利 (ハンディキャップ) を被りつづけてきました。
 しかし、 私たちの先人達は 「点字」 や 「手話」 や 「情報機器」 などの新しいコミュニケーション手段を考案し創造してきました。 これは権利確立の取り組みの歴史の中で、 決定的に重要な意味を持つものでした。 こうしたコミュニケーション手段の基礎をまなび、 その意義を確認します。

講義のながれ
 全体は開講時に示します。
 視覚障害、 聴覚障害、 発声機能障害それぞれのコミュニケーション手段に関連した研究を行っている研究者を中心に、 障害者や支援者などの多彩なゲスト講師陣をお招きします。 担当教員は障害者の権利確立とコミュニケーション問題の枠組みについて概説します。

学習条件・履修上求められるもの
 障害者のコミュニケーション手段の歴史や意義について学びながら、 実際に 「手話」 「点字」 「コミュニケーションエイド」 等に触れて学べるようワークショップも導入したいと思います。 そのためには、 実際に点字や手話などを学んでいる (使える) 障害学生、 支援学生諸君の協力が不可欠です。 講義を具体的なものにするために、 学生諸君の積極的な協力、 参加を期待しています。

成績評価
 

テキスト自習のための参考文献
 図書館蔵書の以下の本を紹介します。
  ・小島純郎著 『共に学び、 生きる (講演集)』 (近代文芸社) 1994
          −−−第 1 回ヘレンケラー・サリバン賞受賞−−−
  ・市川 憙 (アキラ) 『人と人をつなぐ声・手話、 指点字』 (岩波書店) 2001
  ・松本昌行著 『ろうあ者・手話・手話通訳』 (文理閣)
  ・伊藤英一他 『障害者と家族のためのインターネット』 (全障健出版)

さらに講義の進行に合わせ、 各講師から適宜紹介します。



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