体育・スポーツに関する教養は現代に生きる私たちにとって、 非常に重要なものです。 ユネスコの
「体育・スポーツ国際憲章」 に代表されるように、 この教養はスポーツ権 (権利としてのスポーツ) として考えられています。 人間が人間らしく生きる
(文化的生存) ために体育・スポーツに関する国民的教養の向上が求められているわけです。
社会福祉学部においてスポーツが必須となっているのはこの国民的教養を真の意味で 「スポーツの主人公」 にふさわしく形成するためです。
「スポーツ」 では次の3つをねらいとしています。 第一に<みんながうまくなること>を重視します。 集団的に取り組む中で、
共にうまくなることによって、 スポーツの感動を我がものにするわけです。 つまり、 スポーツの得意な人だけが幅をきかせて楽しむというのではなく、
授業参加者それぞれがスポーツ技術の向上に裏付けされた形で、 スポーツを楽しむ能力を身に付けることを意味しているのです。
第二にそれを保証する<集団組織的・計画的活動の重視>です。 <みんながうまくなる>ための自治的能力を高めていきます。 教員の指導を一方的に受け入れ、
こなしていくだけではスポーツのおもしろさも半減です。 このねらいは、 自分たちの技術をより向上させ、
チーム力をアップさせるための方法などを自分たちで考えていくことを意味しています。 そして、 第三に、 スポーツ実践を通じて、
体育・スポーツ科学の成果を学びつつ、 今日のスポーツをめぐる状況を明らかにし、
スポーツ文化の発展を正確に描けるような自然科学的・社会科学的認識を高めることです。 |