現代文化論

単位数学年配当開講形態教員名
22前期福 田 静 夫

テ┃マ変化の時代の文化と人間

講義のねらい
 日本の憲法第 25 条に 「健康にして文化的」 というように、 「文化」 は現代の国民生活にとっての不可欠な要件の一つである。 人間の生活は、 その現状の承認においても、 またその批判においても、 それぞれに 「文化」 を尺度としている。 「文化」 が現状とその批判とに二重化する傾向は、 今日のように時代の転換がグローバルなものであり、 その奥行きが深い時には、 いっそう深刻な 「葛藤」 や 「摩擦」 の根源となり、 その影響は物質的な生産から精神的な生産にまでまたがり、 一人ひとりの人間が生活の中に 「真善美」 の小宇宙を創造していこうとする努力を規定することになる。 この講義では、 時代と社会の影を宿し、 そのもとで生きる人間の哀歓・苦悩・希望に関わっている現代の 「文化」 の人間的な意味を追ってみたい。

講義のながれ
はじめに 人類文化の発祥
第一部  文化の生成と展開
§ 1  人間の生活様式の特質
§ 2  文化と生活
§ 3  文化と伝統
§ 4  文化の国際性
§ 5  二〇世紀文明の出現
§ 6  文化と現代社会
第二部  二〇世紀の技術と文化
§ 7  資本主義と人間疎外
§ 8  ハイテク化する戦争
§ 9  宇宙時代の人間
§10 電子の時代
§11 遺伝子の時代
§12 人間の部品化

学習上の留意点
 ここでは、 「文化」 を広い意味で理解し、 「技術」 と 「美」、 「伝統」 と 「創造」、 「生活」 と 「超越」 などの様相に留意していく。 今年は、 文化の現代的な特徴に重点をおき、 「映像」 を積極的に活用した講義をおこなう。 「映像」 の意味を自分の文字と言葉に定着する努力をして欲しい。

成績評価
 随時小テストを行い、 学期末試験の成績とを合わせた総合評価を行う。

テキスト特定の文献を指定せず、 適宜プリントを用いる。 参考文献は、 随時講義中に提示する。


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