総合演習 (002)

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2 2 後期 曲 田 浩 和

テ┃マ こどもの歴史を考える

講義のねらい
 現在、 こどもに対する大人の目は厳しくなっています。 「少年犯罪」 が問題視され、 大人は、 こどもたちが何を考えているのかわからないといいます。 一方、 こどもは、 「少年犯罪」 だけでこどものイメージを作って欲しくないと訴えます。 こどもを育てられない親が起こす 「幼児虐待」 や、 生徒・教職員・父兄が構成する学校社会のなかで深刻化する 「いじめ」 など、 こどもに関するさまざまな問題が起こっています。
 このような時期だからこそ、 歴史のなかで、 社会はどのようにこどもを育ててきたのか、 大人はどのようにこどもをみつめてきたのか、 について考えることが重要だと思います。 大人に反抗するこどもとこどもを押さえつけようとする大人の関係は、 今にはじまったわけではありません。 どの時代でも大きな問題となっていました。 それぞれの時代のなかで、 またそれぞれの地域社会のなかで、 大人とこどもの関係が築きあげられてきました。 具体的に言えば、 寺子屋の江戸時代と学校ができる明治時代では大きく異なります。 また、 農村と都市でもこどもに対する考え方は異なります。
 歴史のなかで、 こどもを一人の人間として扱ってきたこと、 次世代を担う人間として育てようとしてきたことの意味を考えてみたいと思います。

講義のながれ
ゼミの運営を前半と後半の 2 つに分けて、 スケジュールにアクセントを持たせます。
 前半は、 こどもについてみなさんがどのようにみているのか、 どのように感じているのかを、 資料 (歴史資料を含む) を読みながら討論します。 自分自身の経験を話し合ったり、 現在と過去との比較を行うなど、 できる限り具体的な事例をもとに討論できればと考えています。
 後半は、 前半で討論した内容のなかから、 テーマをつくり、 各自 (グループ) で調べ、 報告を行います。 さらにその報告をもとに討論を行います。

学習上の留意点
 教員になるという自覚をもって授業に望むこと。
 遅刻・欠席は厳禁。 やむをえず遅刻・欠席する場合は必ず連絡を行うこと。
 

成績評価
  

 

テキスト テキストは特定しません。 レジュメを配布します。
[参考文献] 加藤 理 『駄菓子・読み物と子どもの近代』 青弓社、 2000 年
        高橋 敏 『家族と子供の江戸時代』   朝日新聞社、 1997 年


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