カウンセリング論

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2 2 後期 中 村 美津子

テ┃マ 教育・福祉などの現場で有用なカウンセリングの実際

講義のねらい
 子どもの発達を援助・促進を目的とする教育相談において、 その目的を実現するための有効な方法としてカウンセリング的な手法がかかせない。 カウンセリングは心理学的な問題に対して行う専門的な心理学的援助である心理療法の中でも話し合いを中心としたものであるが、 対象者の心を理解し、 相互関係をつくり、 信頼関係・援助関係を形成し、 対象者の自己理解・自己受容・自己決定を促進する。
 しかし、 学校教育と心理臨床は目的において大きくは異ならないが、 視点や発想、 基盤、 方法論、 それらが実践される関係性において様々に異なる面がある。 カウンセリング論では、 その差異を明らかにしつつ、 カウンセリングの心理学的理論を明らかにし、 カウンセリングの技法、 生徒を理解するということ、 教師と生徒の対話分析の実際、 生徒の諸問題などを扱いながら、 実習を交えて現場で役に立つカウンセリングを考えていきたい。

講義のながれ
 1. 学校教育における心理臨床の位置づけ
 2. カウンセリングの基礎理論
 3. 生徒、 および相談者の問題の概容と問題へのアプローチ
  心理的問題、 発達的問題、 反社会的問題、 進路、 学習、 対人関係の悩みなど
 4. 聞くということの意味について
 5. 話すことの意味、 背景について
 6. 生徒、 相談者の心理
 7. 生徒、 相談者の理解 (外側からの理解と内側からの理解、 葛藤への理解) その 1
 8. 生徒、 相談者の理解 (外側からの理解と内側からの理解、 葛藤への理解) その 2
 9. 先生と生徒の対話分析 (促進的会話と非促進的会話)
10. 中学校でのカウンセリング
11. 高等学校でのカウンセリング
12. 自己研修、 チームで関わる、 ネットワークで支える
  学校や施設内での連携、 外部機関との連携を考える
13. まとめ

学習上の留意点
 問題への対応を講義の中でお互いに出して検討し合い、 自他の多様なあり方を学びたいので、 積極的な参加を期待したい。  簡単なレポート提出が 2〜3 回あり。
 

成績評価
 試験ならびにレポート提出・授業参加状況により行う。

 

テキスト 氏原・谷口・東山編 『学校カウンセリング』 ミネルヴァ書房


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