教育福祉論

単位数 学年配当 開講形態 教員名
2 3 集中 石 原 剛 志

テ┃マ 生きることと学ぶこと −−−貧困・差別・暴力のなかに生きる人々の 「学び」 の姿から学ぶ−−−

講義のねらい
 「教育福祉」 の概念は、 日本の法概念や行政用語として採用されているものではありません。 むしろ、 既存の教育行政と福祉行政がとりこぼしてきた問題を、 その問題のただなかに生きる人々の教育権・学習権保障の体系化をめざす概念です。 みなさんがイメージしやすいようにいいかえるならば、 山田洋次監督映画 『学校』 シリーズがとりあげたテーマは、 いずれも教育行政や福祉行政がとりこぼしてきた 「教育福祉」 問題といえるでしょう。 この講議では、 教材として映画・ルポルタージュ・生活記録などを使用し、 貧困・差別・暴力 (戦争) によって 「学び」 を奪われてきた人々の生き方にふれることを大事にします。 こうした人々の生き方をとおして見えてきた 「教育福祉」 問題を、 人権思想の力強い発展と響きあわせながら捉えていきたいと思います。

講義のながれ
 1 . 教育福祉 (問題) とは何か?
 2 . 基本的人権としての学習権
 3 . 夜間中学の歴史と法制度
 4 . 夜間中学生の生活記録にみる 「学び」
 5 . 在日外国人・ 「不登校」 生徒と夜間中学
 6 . 障害児の教育を受ける権利と 「発達保障」 論
 7 . 知的障害者の 「政治教育」 と参政権
 8 . 山田洋次監督映画 『学校』 シリーズを見て
 9 . 同上
10. 幸せに生きることと学ぶこと (討論)
11. 共同 (学童) 保育運動における 「私事」 の組織化と 「公共性」
12. 教育・福祉の 「市場化」 と 「公共性」
13. ゲスト講議 (教育・福祉の現場で働く方にお願いします)
14. まとめ
15. 予備日

学習上の留意点
 この講議では、 受講生の見解の交流からも学びあう機会をつくりたいと考えている。 討論やレポート集の作成への主体的な参加を期待します。

成績評価
 ミニレポートおよびレポート。

テキスト 最初の授業で指示する。


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