外国史T |
単位数 | 学年配当 | 開講形態 | 教員名 |
---|---|---|---|
2 | 2 | 集中 | 高 木 勇 夫 |
テ┃マ | フランス・ブルジョワ社会の精神史研究 |
講義のねらい |
文明化の過程をなぞってきた市民社会の精神の基盤を、 政治制度や産業システム、
そして集団的行動の類型、 さらに個人の身体規制などの面から具体的に解明する。 ヨーロッパの近代史を中心に見ていくことになるが、 とくに 19
世紀のフランス社会史が主題となる。 伝統的な政治史の説明に加えて、 身体論的な観点を導入したい。
法制度や意識変革において近代社会の成立をうながしながら、 工業化の波に乗り遅れたため、 イギリスやドイツ、 さらに合衆国に差をつけられた感のあるのが、 フランスという国である。 この国における普遍主義と個別主義のからみあいを解きほぐす作業は、 国民国家としての歩みを共にしてきた日本の、 今後の世界史のなかでの位置付けを考えていくためにも必要である。 |
講義のながれ |
1 オリエンテーションと概要説明 2〜4 近代フランス: @古典主義とロマン主義の相克 A都市化と工業化の課題 Bロマン・ファイユトン 5〜7 19世紀パリ: @文学・美術・音楽のロマン主義 A技術と歴史の転換点 Bジャーナリズムとカリカチュア 8〜10 社会管理の技術: @監獄;市民的モラルの形成 A学校;エリート養成と庶民教育 B病院;慈善から福祉へ 11〜13 市民社会の文化: @身体;頭脳の優位、 肉体の隷属 A女性;『女性の解放』 から 『第二の性』 まで B体育;近代スポーツとオリンピック |
学習上の留意点 |
身近な話題を歴史上の事件になぞらえて説明するため、 できるかぎり出席し、 歴史と現在との相違点をその都度確認してもらいたい。 |
成績評価 |
テストの採点では、 ヨーロッパ近代史の用語の説明に 40%、 小論文形式の論述に 50%、 そして出席に 10%を配当する。 |
テキスト | L・レーボー 『帽子屋パチュロの冒険』 ユニテ |
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