『スーパービジョン イン ソーシャルワーク 第5版』
翻訳出版記念セミナーを開催しました

　スーパービジョン研究センターの研究の一環として進めてきました「スーパービジョン イン ソーシャルワーク 第５版」の翻訳本が、2016年11月に中央法規より刊行されました。その出版を記念しまして、2017年3月26日に翻訳出版記念セミナーを開催いたしました。当日は、81名の方にご参加いただき、盛況のうちに終了いたしました。

　当日は、まずはスーパービジョン研究センター顧問であられる福山和女先生より、「監訳体験を通して」と題して本書の特徴、スーパービジョンの歴史、現代における課題などについて、ユーモアを交えながら報告がなされました。

　その後、カデューシンのスーパービジョンについて「管理・運営機能」「教育的機能」「支持的機能」について、其々、田中千枝子センター長、大谷京子准教授、山口みほ准教授より解説がなされました。管理運営機能では、その歴史的展開、管理運営機能におけるスーパービジョン実践におけるスーパーバイザーの立ち位置や義務・責任について、「教育的機能」では、教育的スーパービジョンと管理的スーパービジョンとの関係、スーパービジョン実践上の原則や実施の上での問題、また翻訳作業から得たスーパービジョンの新たな知見について述べられました。「支持的機能」では支持的スーパービジョンの目的やその効果、スーパーバイザーとバイジーとの関係について説明がなされました。

　午後は、実際にあった事例を題材に、其々管理運営的機能、教育的機能、支持的機能であればどのような対応をすべきか、実際に体験をしてみる演習型式での講義となりました。参加者の皆様は、スーパーバイザー、スーパーバイジー役として、どのように伝えるべきか、どう感じるのかを実際に体験する中で具体的に理解できる場となった、実際に各機能を使い分けてスーパービジョンを行うことの難しさを実感した、など、多くの学びを得る機会となりました。

演習「カデューシンのスーパービジョンを体験する」の様子