可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制『地域包括ケアシステム』を構築するためのさまざまな事業が展開されています。特に医療連携に関する地域での多職種の研修は、毎週のように開催されています。しかし、肝心なケアマネジメントがその中で、どう位置付けられているのでしょうか。
 今回の研究セミナーでは、まず基調講演で「ケアマネジメントが果たすべき役割」を学びます。その上で、パネルディスカッションでは、「医療と介護の連携及び多職種協働の実践」というテーマで、それぞれの立場からの取組報告を通して、医療連携・多職種連携の在り方と進め方について考えていきます。分科会では、地域包括ケアの多職種連携をすすめるためのケアマネジメント力を高めるために、講義と演習等の参加型研修によって深めていきます。

日時 : 2016年116日(土)13:00〜17:00 / 17日(日)9:30〜17:00
場所 : 日本福祉大学 名古屋キャンパス 北館
主催 : 日本福祉大学福祉社会開発研究所
後援 : 日本福祉大学同窓会

【1月16日(土)】 受付:12:30  開始:13:00  終了:17:00

基調提案

『地域包括ケアと多職種連携』
  〜ケアマネジメントの果たすべき役割〜

  白澤 政和 日本福祉大学客員教授 桜美林大学大学院教授
日本ケアマネジメント学会 理事長
パネル
ディスカッション

「医療と介護の連携及び多職種協働の実践」

パネリスト: 1.在宅医の立場から
  〜地域包括ケアを実現する在宅医療の実践〜
  野村 秀樹 医療法人あいち診療会 あいち診療所 医師
2.病院の立場から
  〜医療と介護における具体的な連携「長寿包括ケアクリニック」〜
  岩尾 聡士 藤田保健衛生大学医学部地域老年科教授
3.介護支援専門員の立場から
  〜豊明市における地域包括ケア中核センターの実践〜
  池田  寛 藤田保健衛生大学病院 居宅介護支援事業所
4.認知症地域支援推進員の立場から
  〜地域における認知症ケア・医療連携〜
    染野 徳一 名古屋市社会福祉協議会 (名古屋市認知症相談支援センター)
       
コメンテーター: 植田 俊幸 鳥取県立厚生病院 精神科 / 鳥取県立精神保健福祉センター
国立病院機構鳥取医療センター 積極的訪問チーム AOT
    白澤 政和 日本福祉大学客員教授 桜美林大学大学院教授
日本ケアマネジメント学会 理事長
コーディネーター 奥田亜由子 日本福祉大学福祉開発研究所 客員研究所員

【1月17日(日)】 受付:9:00  開始:9:30  終了:17:00

A分科会

問題解決型サービス担当者会議で進める多職種連携
  - 専門的視点と協働のプロセス -

講  師:   高室 成幸 ケアタウン総合研究所 所長
事例提供者:   野々山桂太 知立居宅介護支援事業所管理者

※定員になりましたので申し込みを締め切りました。

医療と介護の連携に係るケアマネジャーにとってツールの1つに「サービス担当者会議」があります。現状、居宅介護支援事業所の運営基準等には当該会議の実施義務化が規定されているものの、具体的な実施方法については提示がありません。それ故に、実践現場では、何を、どのくらい行うべきなのかについては、各ケアマネジャー任せになっています。一方で、医療と介護の連携強化が声高に言われ、その重要性がより一層増しています。A分科会では、日本福祉大学ケアマネジメント技術研究会が行った調査結果等も踏まえ、サービス担当者会議の1つの側面である「問題解決のための協議の場」に着目し、モデル事例を基に、状態が変化したタイミングで開催されるサービス担当者会議を模擬として実演し、協働のプロセスを検証します。さらに、模擬実演後、参加の皆さんとのディスカッションによって、当該サービス担当者会議の具体的な運営方法や留意点を明らかにし、医療・介護連携における課題の抽出も試みたいと思います。
A分科会は介護・医療・福祉実務現任者で経験3年以上の方を対象とし、定員は35名とします。

B分科会

精神疾患を持つ利用者・家族支援の多職種連携
  - 事例検討会を用いて

講  師:   植田 俊幸 鳥取県立厚生病院 精神科/鳥取県立精神保健福祉センター医長
国立病院機構鳥取医療センター 積極的訪問チーム AOT

ケアマネジャーにとって支援困難事例の中でも多いのは、ご本人やご家族の中で精神疾患を持っている場合です。65歳になると要介護状態であれば、精神疾患で長く治療を受けていた方、障害者制度やサービスを利用していた方も、突然、介護保険の利用者となり、介護支援専門員が新たに支援することになります。この分科会では、鳥取県で地域精神保健を先進的にすすめる『積極的訪問チーム〜AOTの取り組み〜』を紹介し、地域精神保健の視点からの実践的事例検討を行います。地域で暮らし続けることの支援として、多職種連携の方法と精神疾患の理解と対応を具体的に学んでいきます。

C分科会

認知症高齢者の権利擁護における多職種連携

講  師:   川端 伸子 あい権利擁護ネット (公社)あい権利擁護支援ネット理事
社会福祉士 東京都高齢者権利擁護支援センター長
シンポジスト:   川崎 裕彰 杉並区地域包括支援センター ケア24成田 センター長
    染野 徳一 名古屋市社会福祉協議会(名古屋市認知症相談支援センター)
    近藤 芳江 居宅介護支援ハートサービス近藤

認知症高齢者が住み慣れた地域で自分らしくいきいきと暮らしていくためには、多くの関係機関や地域住民の見守りは不可欠であり、地域包括ケアのより一層の推進が期待されるところです。一方で、様々な立場の人が関わるからこそ、認知症高齢者本人の声が、ときに聞きづらくなってしまうこともあるのではないでしょうか?本人の「声なき声」をどうとらえ、本人中心のチームを編成していくのか、本人の訴えと本人の安心安全な生活をどう両立していくのかについて、ケアマネジャー、社会福祉協議会、地域包括支援センターの立場の方をシンポジストにお迎えして、実践事例をもとに、みなさんとともに考えます。

D分科会

ターミナルケア
  -「多職種による看取り期の振り返りカンファレンス」の実際 -

講  師:   篠田 道子 日本福祉大学大学院 医療・福祉マネジメント研究科 教授
ミニ講義:   上山崎悦代 日本福祉大学助教
    武田ひろみ 名古屋市立西部医療センター緩和ケア認定看護師
    藤原 裕彦 社会福祉法人天竜厚生会高齢者支援事業部長

多死社会の到来で看取りの場が多様化しています。2015年の介護報酬改定では「看取り介護加算」の報酬が引き上げられると共に、その質を向上させるためのPDCAサイクルによるマネジメントシステムが導入されました。Check(評価)の方法として、「多職種が参加する振り返りカンファレンスの実施」が有効だと考えられています。終末期研究会での取り組みから、看取りケアや「振り返りカンファレンス」の現状を確認し、医療・看護、福祉分野からの具体的な取り組みや実践例について報告してもらいます。後半では、具体的な事例をもとに、「ケースメソッド」という方法を使って展開していきます。多様な専門資格を有する皆さんと共に、看取りケアに対する多面的な捉え方を確認し、振り返りカンファレンスの意義について考えます。

※各分科会終了後、16時から17時に全体会(北館8階)を実施します。そのため、分科会は、9時30分〜16時になります。

参加費

2日間通し…5,000円 / 1日…3,000円 *本学院生・学生は3,000円(一日のみでも)

お支払い済みの参加費は、開催中止の場合以外は払い戻しいたしません。
セミナー終了後、後日報告書を編集発行する予定です。(別途有料)

申し込み方法

1.本学HPからの申し込み

下記参加申込フォームよりお申し込みください。

参加申込フォームへ

2.参加申込書での申し込み

参加申込書に必要事項をご記入の上、事務局まで送付してください。(FAX可)

参加申込書のダウンロード

事務局住所
〒470‐3295 愛知県知多郡美浜町奥田
日本福祉大学研究課 ケアマネジメント研究セミナー事務局 宛
          (TEL:090‐4855‐3590/FAX:0569‐87‐3973)

受付期限:2016年1月8日(金)

お知らせ

*以下、ご了承のうえお申込みください。

お問い合わせ 平日10時〜17時

日本福祉大学研究課
(ケアマネジメント研究セミナー事務局)

〒470‐3295 愛知県知多郡美浜町奥田
TEL:090-4855-3590/FAX:0569-87-3973
E-mail:care_seminar@ml.n-fukushi.ac.jp

会場案内図

日本福祉大学 名古屋キャンパス
名古屋市中区千代田5-22-35
※会場に駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。

名古屋キャンパスマップ
  • JR「名古屋」駅より中央本線「中津川」行きに乗車「鶴舞」駅下車、徒歩2分
  • 地下鉄「名古屋」駅より名古屋市営地下鉄東山線「伏見」駅乗換、名古屋市営地下鉄鶴舞線「鶴舞」駅下車、徒歩2分

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