名古屋トヨペット 「地域コミュニティフォーラム事業」
本研究所の提案が採択

テーマは
「QOL 向上を支援する福祉ナビゲーションシステムのプロトタイプ構築」


 名古屋トヨペット株式会社が実施している地域コミュニティフォーラム事業に, このほど本研究所の研究提案が採択され, 1月 22 日にトヨペットプラザにおいて研究委託助成金の授与式が行われました. 授与式には水谷伸治郎所長と研究代表者の後藤順久助教授 (経済学部) が出席し, 名古屋トヨペット株式会社の宮木忠夫専務より目録が贈呈されました.
 この 「地域コミュニティフォーラム」 は, 名古屋トヨペット株式会社が, 地域の一員として, 地域活性化への一翼を担い, 地域の人々と一体となって地域おこしを考えていくという目的で進められている事業です. この事業目的に沿ってこれまで, この地域の大学あるいは大学研究者の地域活性化研究を助成してきたものです.
 今回採択された研究テーマは 「QOL 向上を支援する福祉ナビゲーションシステムのプロトタイプ構築―衣浦東部地域における在宅介護サービスを中心として―」 です. この調査研究は, 在宅介護の関わる 「福祉情報化」 の意味を改めて問い直し, 今後重要となる在宅介護サービス領域への情報システムのあり方について考察を行うものです.
 在宅介護サービスが質・量ともに整備されれば, 要介護者にとって各種のサービスを組み合わせて利用するケースと, そうでないケースとでは, その後の生活の質 (QOL) が格段に違ってきます. 現在, 供給されている在宅介護サービスの情報は, 主に静的な一般的サービス情報 (施設名, 所在地, 連絡先, 定員など) であり, 実際のサービスを受けようとする場面では他の情報が必要となることが多い状況です.

 実際の利用者にとって必要なサービス情報は, 動的な個別サービス情報 (ショートステイの空きベッド情報など) であり, これは日々変化するものです. こうした個別サービス情報は収集とメンテナンスが極めて難しく情報発生源での即時入力が必要となってきます.
 本調査研究では, 愛知県の碧海地域を対象として, この地域で展開される官・民の在宅福祉サービスのデータベースとユーザーインターフェイスであるホームページをインターネット上で公開し, システムにメニュー方式で入力された利用者のニーズにマッチしたサービスを提案できるシステムを構築し, その問題点を評価し, 今後の問題を考察することを目的としています.
 この調査研究期間は, 来年 1 月までの1年間を予定しています.
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