高度な専門性を備えた福祉現場の人材養成
−日本全国・地域の人材養成拠点大学へのチャレンジ−
(平成19年度 文部科学省
「大学院教育改革支援プログラム」採択事業)


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ケースメソッド
ケースメソッドの定義・目的・条件
ケースメソッド演習とは?
ケース教材とは?
ケースメソッド演習の進め方
ケースメソッドの定義・目的・条件
ケースメソッドは、高木晴夫氏によれば、「訓練主題の含まれるケース教材を用いてディスカッションを行う体系的な教育行動」と定義されています。訓練主題が埋め込まれたケース教材を用い、講師のリードを受けながら受講生がその背景にある顕在的・存在的な要因を討論し、解決策を相互に模索し、自らの意思決定力を向上させることを目的としています。意思決定の本質は「よりよい方法の選択」であり、多くの選択肢を準備し、何を解決するのか、その価値判断やプロセスを言語化したり、問題の背景や要因などを多面的に分析することです。
ケースメソッド演習の条件は、次の4点を満たしているものです。
(1)ケース教材が用いられる
(2)3つの学習ステップからなるディスカッション
(3)ディスカッションリーダーによる学びの舵取り
(4)参加者は協働的な討論態度を貫く
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ケースメソッド演習とは?
ケースメソッド演習とは、多様な実践事例をもとに、教育課題を盛り込んで作成したケース教材を用い、多様な背景を持つ院生が参加し討論をする演習です。
 
その中で院生は、ケース教材の中から解決すべき問題を見い出し、問題解決のために問題を分析した自らの意見を述べるとともに、多職種の意見を聞き、まとめあげる経験を通じ、互いの専門性や共同作業によるシナジー効果を体験的に学べる演習です。
 
これによって、発言力、他者の発言を引き出す能力、論点を整理し討論をまとめる能力などとともに、多様な問題分析の視点や解決策の模索に向けた共同作業の方法を身につけることを目指すものです。
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ケース教材とは?
ケース教材とは、討論の題材となるように仕立てられたもので、次の条件を満たしているものです。
(1)事実の記述のみで、分析、考察、結論は書かれていない
(2)教育主題が埋め込まれている
(3)意思決定課題が入っている
(4)読み手が登場人物の立場に立って考えられる
(5)議論を醸し出す内容である
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ケースメソッド演習の進め方
ケースメソッド演習では、ディスカッションを、(1)事前学習(個人学習)、(2)グループ討議、(3)クラス討議の3段階で進め、討論後に(4)振り返りをします。 ただし、状況によってはグループ討議またはクラス討議のみの場合もあります。
 
クラス討議では、討論をリードする人としてディスカッションリーダーを置きます。ディスカッションリーダーは、参加者の主体性を引き出しながら、教育主題の着地点か少なくとも付近まで参加者を連れていくよう、意図的かつ計画的に討論をリードします。
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