プログラムの具体的なテーマ

 

 (1)具体的なとりくみテーマ

 地域再生計画に関わる取組のテーマは次のとおりです。

1.知多半島の各地に残る伝統的な行事の記録化と情報発信の取組

2.知多半島の観光振興の取組

3.地域商業振興―地場産品の普及と商店街活性化の取組

4.地域を総合的に学び、地域を見直す生涯学習事業の推進

5.留学生を中心とした国際化、国際交流事業の推進 

 (2 )−1 それぞれのプロジェクトの概要

 1.海の文化の情報発信プロジェクト

 中部国際空港の開港に到る知多半島の近・現代は鉄道交通の時代でしたが、それ以前、中世から近世にかけて、知多半島には海運、海上交通の拠点としての長い歴史がありました。本学知多半島総合研究所による地域の近世海運史研究の成果をふまえ、海の文化、風俗が最も良く伝承されている地域である知多半島最南部地域を取り上げ、知多半島の文化の基層をなす“海の文化”について、伝承行事の発掘・記録化・情報発信事業に取組みます。

 

2.観光振興プロジェクト

 観光プロジェクトに関しては以下の4本を予定しています。

@産業観光支援チーム
 知多半島には醸造業をはじめ、豊かな「ものづくり」の伝統があり、また自動車産業、エネルギー産業などの蓄積があり、また県内でも有数の農漁業地域でもあります。こうした地域の産業蓄積を基盤とした知多半島の産業観光のテキストづくりに取組みます。

A「新四国霊場巡り」チーム
 知多半島には、近世以降2百年に及ぶ“巡礼”の歴史があり、知多半島では最も歴史のある観光の旅とも言えます。2003年度には愛知県の「学生提案型まちづくりモデル事業」に採用された経済学部のゼミ学習の成果があり、これを継承して産業観光の視点から、新たな新四国霊場巡りの可能性を検討します。

B「エコミュージアム」検討チーム
 知多広域行政圏協議会の将来計画「知多半島エコミュージアム」構想を具体化する検討チームです。とくに、圏域で最も良好な海洋の自然環境が存在している日間賀島等の周辺海域をとりあげ、地域住民による環境保護活動と連携し、「エコアイランド」構想など地域の将来像を検討します。

C「蔵の街」再生事業チーム
知多地域は古くから醸造業が盛んでしたが、中でも半田市の衣浦湾沿いの醸造倉庫群は近代産業史上も重要な建物群であり、すぐれた景観を保持している地帯です。ある。この一帯では2004年、ひな祭り、端午の節句などに半田市商工会議所が中心となり、学生も協力して手づくりの地域イベントが開かれるようになってきました。これを発展させ、イベント産業に依拠しない、住民と学生及び地域団体が主体となった地域行事を発展させるようにとりくみます。

 

3.商業振興プロジェクト

@地域通貨研究チーム
 経済学部の金融系ゼミの一つでは、地域通貨をテーマとした研究を進めています。半田市の地域通貨研究団体と連携し、地域経済振興のための具体的な方策を検討します。

A地域商業の活性化研究チーム
 経済学部の一つのゼミが、知多半島南端の師崎商工会と協力し、地域商業の振興施策を調査研究しています。

 

4.世代共生・地域共創の地域学習プログラム開発

 本学の地域学習支援拠点のひとつが生涯学習センターです。同センターはまちづくりの最も重要な課題である“人づくり”事業を進めてきました。
 その一つに、2003年度より大学授業プログラムのひとつとして「海辺の達人」養成を開始し、同時に生涯学習集中講座として国土交通省港湾局と本学との共催プログラムを開講してきましたが、このような地域の課題を学生と住民がともに学びあう取り組みをいっそう発展させます。

 

5.国際化プロジェクト―学生通訳チームの育成

 現在本学はアジア各国から175名の留学生を受け入れています。
 2005年の中部国際空港開港及び万博開催による国際的な交流の活発化を控えて、留学生の活動には大きな期待が寄せられています。留学生にとっても、母国人との交流は大事な学習と社会体験の機会です。このため、とくにアジア各国との交流事業を支える留学生教育を充実させ、International Studentsとしての留学生の活動を社会的役割にふさわしい活動を具体化します。

   
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