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知多研コラム

第5回 「学びと交流の懸け橋」

 「生涯学習のためのまちづくり」、「生涯学習によるまちづくり」という言葉を耳にしたことがありますか。住民主体・住民参加型のまちづくりを推進していくうえで、生涯学習が人材養成の視点から貢献が期待できるということでしょうか。

 日本福祉大学では、1995年に半田キャンパスに生涯学習センターが設置され、公開講座の提供を行ってきました。幅広い学習テーマで構成されているためか、30歳代から60歳代までが満遍なく分布しているのが特徴です。また、全受講生のうち知多半島の住民が8割を占めています。

 これまでにも、生涯学習を通じて様々な学習グループが生まれ、今でも独自の活動が続けられています。とりわけ特徴的なのは「パソコン」をきっかけに生まれたNFUジャンプシニアでしょうか。講座終了後も仲間と学習を続けたいという想いからグループ活動がはじまり、今ではなんと18グループ、約240名規模にまで至っています。

 このグループの特徴は、毎年誕生する小グループでの活動はもちろん、小グループ間をつなげるために、グループ全体でも学習機会や親睦行事などが行われていることでしょう。さらに、学んだ知識や技術を誰かのために役立てたいという想いから、会員の一部がNPO法人シニアPCマザーズを設立しました。今では知多半島内でパソコン研修を請け負ったり、小学校での情報教育支援に取り組んでいます。

 生涯学習の「いつでも」「どこでも」「だれでも」という合言葉のもと、民間から自治体まで様々な組織・団体が学習機会を提供しています。一方で、一時的な、あるいは個人的な学びの場のみが必ずしも求められているわけではなく、継続的な学習や交流も期待されています。このような第二の近所づきあい(コミュニティ)のように、元気に、自発的に活動している人たちこそが、知多半島の地域力を高めてくれるのではないでしょうか。

図 年代別受講生割合

図 居住地別受講生割合

※いずれも2009年度実績/割合の母数1,100名

日本福祉大学知多半島総合研究所
事務担当 川部 竜士