お知らせ

「教育の質保証を考える」をテーマにシンポジウムを開催しました

 10月14日に東海キャンパスにて「教育の質保証を考える」をテーマにFDシンポジウムを開催し、本学の「大学教育再生加速プログラム」(以下、AP)の取組を報告しました。

 APの採択校、高等教育機関の教職員、企業等の方々が参加しました。また、当日は東海キャンパスで日本教育工学会の研究会「高等教育における学修評価」も開催され、本シンポジウムを同学会との共催としたため、研究会参加者からも参加がありました。

 まず、AP事業推進委員長の中村信次教授から本学のAPの取組概要を紹介しました。

 現代の大学教育では、学生に何を教育したかより、学生が何を学び何ができるようになったかが求められています。これを体現するために、教育課程が有効に機能しているかを評価するアセスメントポリシーの策定、それに基づく学生の修得能力・教育課程の適切性・大学全体の教育力の多面的評価を通して、教育の質保証と改善に取り組んでいます。

 さらに、教務、就職、学生生活の正課内外の3つの側面から学修到達状況を表示する「統合学生カルテ」(eポートフォリオシステム)を構築し、その蓄積情報を基に、4年間の学修到達状況を説明するツールである日本福祉大学版ディプロマ・サプリメント「学修到達レポート」を卒業時に発行します。

 次に、教育の質保証に関する取組報告として、社会福祉学部、経済学部、子ども発達学部、スポーツ科学部、全学教育センターから6つの事例を紹介しました。

 その中から一つの事例をご紹介します。社会福祉学部では卒業後のキャリアを意識して初年次の段階から学生の学習意欲を高めることを目的として、今年度より1年生を対象に「公務員育成チャレンジプロジェクト」を実施しています。自治体からそれぞれの地域で抱えている課題を提示してもらい、それに対して学生が住民や当時者の意見を聞いて解決策を提案するという正課外の取組です。これにより、キャリア支援を行うとともに、学生の主体的な学習を引き出しています。

 最後の総合討論では、学生が卒業までに身に付けるべき力とディプロマ・ポリシーとの関連や、学修到達レポートに掲載するための正課外活動の認定方法などの質問がフロアから寄せられ、学修成果の可視化や教育の質保証に関する参加者の意識の高さが窺えました。

 事例報告だけでは紹介しきれなかった、さらに具体的な取組内容を共有しながら、活発な意見・情報交換を行いました。