名古屋市立守山養護学校教員 名古屋市立守山養護学校教員

名古屋市立守山養護学校
教員

森 美聡さん

MISATO MORI

子ども発達学部
(2020年4月より教育・心理学部に名称変更予定)
2017年3月卒業
愛知県/東邦高等学校

ゆっくりと成長し学んでいく
子どもたち。
心を通わせ、見守り、
新しい世界を少しずつ拓く。

中学時代のボランティア活動を契機に特別支援学校の教員に。

中学時代のボランティア活動を契機に
特別支援学校の教員に。

知的障害のある児童生徒が通う特別支援学校の小学部の教員をしています。子どもたちは学習面では一人ひとりの学びに合わせて各教科等を学習し、生活面では食事や着替えなど身の回りのことを重点的に取り組み、集団での活動の中で学んでいきます。知的障害のある子どもたちの中には、一つ一つがすぐに身につくものではなく、年間を通して少しずつできるようになるお子さんもいます。だからこそ、できるようになったときの子どもたちの喜びはとても大きいと思います。子どもが喜ぶ姿を見ると私も本当にうれしくなります。

振り返ってみると、私は中学生のころから障害のある方と接する機会が多かったと思います。フルートを習っていたので、ボランティア演奏でよく障害者施設などを訪問していました。ある時、「入所されている方はどんなことを考え暮らしているのだろう?」という疑問が浮かび、それが「福祉」を意識した最初のきっかけでした。そして進学し、福祉と教育の両方を学び、今の道を選びました。

中学時代のボランティア活動を契機に特別支援学校の教員に。
子どもと同じ目線に立ち、子どもと思いを共有する。 子どもと同じ目線に立ち、子どもと思いを共有する。
子どもと同じ目線に立ち、子どもと思いを共有する。 子どもと同じ目線に立ち、子どもと思いを共有する。

子どもと同じ目線に立ち、
子どもと思いを共有する。

特別支援学校に通う児童生徒の中には、自分から友達とかかわることが苦手なお子さんがいます。印象的だったのは、これまで指導者とのかかわりしか見られなかった児童のことです。なんとか友達ともかかわりをもってほしいと思い、複数の子どもたちで楽しんで遊ぶことができる場所を探し、その子にとっての遊びの「空間」をつくってみました。その空間で過ごす子どもの様子を見ながら、他の先生にも相談して少しずつ工夫をこらし、いつでもその空間へ入りやすい雰囲気をつくり上げていきました。そんなある日のことです。指導者と一緒に遊んでいたその子が、他の子をその空間へ招き入れる姿を見ました。それはその子がはじめて自分から友達と一緒に時間と空間を共有しようとし、仲間をつくった瞬間でした。その時はそう…こみ上げるものがありましたね。子どもの目線に立って、子どもの思いに寄り添い理解することの大切さを改めて感じた出来事でした。

「聞く力」の大切さを実感し工夫した授業をつくっています。 「聞く力」の大切さを実感し工夫した授業をつくっています。

「聞く力」の大切さを実感し
工夫した授業をつくっています。

感情を表現することが苦手なお子さんは、言葉だけでなく、行動も含め、いろいろな形で自分の思いをアピールします。伝えたいことと行動が一致しない場合には強くアピールします。その際、実際の行動の裏側にどんな思いがあるのかを探ることは、とても重要な感性です。そこで大切にしているのは「聞く力」です。私の考える「聞く力」とは子どもの表情や動作から思いを読み取る力です。また、子どもをとり巻く保護者や周りの先生方から話を聞くことも大切な力です。「聞く力」が私にあれば、子どもの思いに応えることができます。

また、授業の形態として国語や算数の授業では、通常、指導者が児童生徒のペースに合わせて個別に教えることが多いのですが、少数対応の学習形態だけでなく、みんなが一緒に参加できる授業にしたいと考え、学習形態を工夫しました。形を学ぶ授業では、「とがっている」や「まっすぐ」など、いろいろな子どもたちの声を「聞き」ながら、用意した大きな形を触って確かめるようにし、形を五感で認識できるよう取り組んでいます。「聞く力」を大切にすることが、子どもたちにとっても友達の声を「聞き」ながら自分から思いを伝える力を高めていくことにつながっているようです。自分の思いを伝えるためには、「聞く力」がないと成り立たないと考えます。このようにいろいろと工夫しながら、教員にも子どもたちにとっても、新しい世界を少しずつ拓いていけたら、と思っています。

「聞く力」の大切さを実感し工夫した授業をつくっています。
「聞く力」の大切さを実感し工夫した授業をつくっています。。

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