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7つの専門領域

7つの専門領域

専門科目の7領域をバランスよく学ぶ

看護学部では1年次から専門科目がスタートします。あらゆる看護の基盤となる基礎看護学に始まり、4年間をかけて7つの専門領域を体系的に学んでいきます。

基礎看護学

すべての看護実践に
必要な基盤をしっかり固める

基礎看護学では、看護実践の基盤となる知識・技術・態度を学びます。特に“看護とは何か”について、歴史を顧み、看護理論家や社会の最新情報も尋ね、考えを深めます。看護は、対象となる人の“からだ”“こころ”“くらし”“ものの考え方”を把握し、より健やかにその人らしく生きるための課題や問題を見いだすことから始まります。そのための情報をどのように得るか、見出した課題や問題を解決するために必要な看護をどのように提供するかを、講義や演習、学生同士のグループワークを通して体験を積み重ねながら学習します。学んだ知識と技術を「基礎看護実習」で実際に展開し、確実に習得します。このように看護の基本的理念・倫理を確実に学び、生涯を通して積極的に学び続ける姿勢と看護者としての基盤を培います。

成人看護学

さまざまな健康状態にある
人々を見つめる

成人看護学は、人生の中で最も長い時期を過ごす“おとな(成人)”とその家族に対する看護を学ぶ専門領域です。実習期間も他の専門領域よりも長いため、対象となる成人やその家族と接しながら確実なコミュニケーション能力を身につけます。また、成人を取り巻く生活と健康を維持するための仕組みを理解し、看護援助に必要なさまざまな理論を学びます。成人看護学では、急激な病気の発症、慢性的な健康のゆらぎ、障害を抱えながら生活するためのリハビリテーション、人生の終焉となるターミナルケアなど、さまざまな健康レベルに応じた看護を学習します。健康問題に応じた治療を受ける対象者の回復と、生活の再構成・再構築に必要な基礎的な看護援助方法を演習や実習を通して習得します。

老年看護学

高齢者のその人らしさを知り、
気持ちに寄り添う看護を

老年期の発達段階を理解し、加齢による身体的・精神的特徴や高齢者を取り巻く社会動向について学びます。また加齢や病気のため日常生活の働きが低下した高齢者の生活の質を高めるための看護実践に必要な理論・知識・技術を習得します。演習では、高齢者の身体能力を実感できる「老人体験スーツ」を着用して日常生活動作を行うことで、“年を重ねるとはどういうことか”理解を深めます。2年次の実習では、デイサービスにおいてコミュニケーションの基本を習得します。人生の出来事や思い出を聞き取り、その人らしさを知ることで対象者への理解や尊厳を学びます。3・4年次の実習では、一人ひとりに合った個別的援助について高齢者と家族の置かれた状況や気持ちを踏まえながら、具体的な援助実践方法を学びます。

小児看護学

日々発達する
子どもの健康をサポートする

小児看護学は、人生の始まり(出生)からの約20年間、人間として一人前になるまでの子どもと家族の健康を中心に学びます。小児看護学の大きな特徴は、対象となる子どもたちの発達段階によって、子ども自身が一人でできることが大きく異なっており、また日々変化していくことにあります。まずは、言語的なコミュニケーションが十分に発達していない子どもやそれを代弁する家族とのコミュニケーションを学びます。同様に子どもの身体や心は発達の途中にあるためその発達の過程を学び、子どもに特有な病気やその治療、さらには病気になっている子どもを理解することにつなげていきます。また、子どもへの援助をその発達に合わせて工夫し、子どもにとっての健康や病気を子ども自身が捉え、対処していけるように援助します。

母性看護学

女性と家族の生涯にわたる健康を支える

女性の生き方の変化や少子社会の展望など、わが国の未来に直結する母性看護学。女性・母子・家族の健やかな一生を支えるケアを探求し、健康の保持・増進について幅広い観点から学習します。疾病論から概論・方法論へと学びを積み重ね、実習では妊婦・産婦・出産後の母子を対象として、身体的・精神的・社会的変化と生活への適応について実践能力を養います。また周産期におけるハイリスクとその看護についても学びます。女性とその家族の今ある状況を理解し、リプロダクティブヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康・権利)の考え方をもとに対象者のエンパワーメントを向上させる関わりについて学習、さらに、法制度や生殖医療をめぐる倫理的問題も取り上げ、女性と家族の健康支援に関する看護の役割について学びを深めます。

精神看護学

目に見えない心の傷を理解する感性を

精神看護学では、「対人関係的な看護過程」の土台を築きます。まず患者と看護者の関係を理解します。この関係は、治療的コミュニケーション(成長を促進する技術)を土台にして患者/利用者との信頼関係を構築するところから始まります。目に見えない対人間の相互作用を理解するには、起きている現象について主体的に考え見据える力が必要です。目の前にいる不安を抱えた対象者に対してコミュニケーションスキルを用い、辛さ・不安・葛藤に寄り添って対応するには、自分の経験に加え、専門知識が欠かせません。体が傷つくように心も傷つき痛みを抱えますが、目に見えません。形のないものを理解しようとする試み、相手の感情を五感で感じる感性も大切です。このような看護実践の土台を、講義・演習・実習を通して学びます。

地域看護学

生活の場における看護
行政・企業・学校での健康支援

地域看護学領域は、在宅看護学と公衆衛生看護学の2学問から構成されています。

在宅看護学

自宅や施設などの生活の場で療養する人、障害がありながら地域で生活する人とその家族への看護を学びます。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、健康障害の種類もさまざま。本人や家族の生活史・価値観・生活スタイル・家族の状況や役割を理解し、生活の質の向上をめざす看護のための知識や倫理を学びます。また、地域環境、地域の社会資源など制度や利用可能なソーシャルキャピタルの機能と役割を理解し、多職種連携と協働による在宅ケアシステムの展開を理解します。演習や実習では、適切な対話や観察により本人や家族を理解し、在宅看護の技術や多職種連携における看護の役割と展開を学び、在宅看護の基礎的な看護実践能力を培います。

公衆衛生看護学※

公衆衛生学と看護学の両方を学問基盤とする公衆衛生看護学では、幅広い世代、多様な健康レベルに応じ、個人・家族/集団・組織を対象に、行政・産業・学校などで展開される看護を学びます。個人・家族の看護では、保健指導や家庭訪問における看護、多職種連携・協働のコーディネート、ケースマネジメントなどを学習します。集団・組織の特徴を把握する技術に合わせて、ソーシャルキャピタルの醸成と活用、住民組織活動をベースにした健康なまちづくり、地域包括ケアシステムなどを理解します。さらに、社会変遷や災害などの健康危機を踏まえた公衆衛生看護を学習します。

※公衆衛生看護学は保健師課程の必修科目です(定員あり)。