広島に行って被爆した人の話を聞くという自分の体験と、黙祷を友達に笑われたことや夏休み後のスピーチという身近な出来事を結びつけて、エッセイとして上手にまとめていると思います。最初はサイレンを聞いて黙祷をした作者を友達が笑って、冷ややかに見ていることにひるんだ作者。しかし、夏休みが明けた時に自分の体験を話すと友達が真剣に話を聞いてくれて、感想を言ってくれたことに「自分の感じたことを伝える手応え」を感じ、「発信し続けていきたい」という決意を持ちました。そうした作者の気持ちが素直に綴られている点に、好感を持ちました。こういう高校生が増えて欲しいという気持ちも込めて、優秀賞に選びました。