高校生になり寮生活をするようになって、幼い頃には感じなかった故郷の良さを再認識し、成長した作者の気持ちが素直に表現された作品です。「秋にはコスモスが咲き乱れる」「太陽の光をいっぱいに受けて育った私の肌」といった情景が目の前に浮かぶような表現が心地よく、細かいところまで気を配った文章になっている点を評価して、審査員特別賞に選びました。後半の「いってらっしゃい」「おかえりなさい」という何気ないやりとりにも、故郷の人々との温かい絆を感じることができます。こうした故郷の人たちとの関係をこれからも大切に受け継いで欲しいと思います。