優秀賞ですが、最優秀賞と同じくらい高く評価された作品です。前半でハンセン病を徹底的に調べた内容を書き、後半は実際に訪問した施設で出会った人との会話を書いて、最後の結論に持っていく流れがすばらしいと思います。調べた内容やデータを書くだけではなく、最後の「私が伝える。今しかない」という強烈な決意が読む人の心に強く訴えることによって、客観的な情報を前半でしっかり書いたことが活きています。若い人が恥ずかしい歴史を直視して、胸を揺すぶられている心の動きや、力強い決意がストレートに伝わってくるいい作品です。